anttiorbの映画、映像の世界

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魔女見習いをさがして

2020年作品、佐藤順一 鎌谷悠 監督、森川葵 松井玲奈 百田夏菜子 三浦翔平声の出演。

「ねえ、大きくなったら何になりたい?」教員志望でありながらも、自信をなくして進路に戸惑う大学生・長瀬ソラ(森川葵)。 望んだ仕事についたものの、職場になじめず葛藤する帰国子女の会社員・吉月ミレ(松井玲奈)。 夢に向けて進学費用を貯めるも、ダメ彼氏に振り回されるフリーター・川谷レイカ百田夏菜子)。
年齢も性格も住んでいる場所も、なにもかもが違う三人。 しかも、それぞれ思いを描く未来が見えず、人生に絶賛迷い中!そんな彼女たちを引き合わせたのは“おジャ魔女どれみ”!?
かつて魔女見習いたちが集っていたMAHO堂―鎌倉にある洋館での運命的な出会いをきっかけに、三人は飛騨高山・京都・奈良と「おジャ魔女どれみ」ゆかりの地を巡る旅へ!笑って泣いて支え合って、掛け替えのない時間を過ごした三人は改めて気づく、いつもどれみたちがそばにいてくれたことに。 そして魔女見習いたちに背中を押され、踏み出した先に、素敵な世界が広がっていた。

おジャ魔女どれみ」が20周年記念で、作られた作品です。
監督は佐藤順一、「泣きたい私は猫をかぶる」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/06/28/060000 が近作です。
鎌谷悠は、初めて見る監督でした。
今回の声3人は女優さんが務めています。森川葵は、「嘘八百 京町ロワイヤル」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/02/12/060000 が近作出演です。
松井玲奈は、「女の機嫌の直し方」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/09/15/180000 が印象的でした。
百田夏菜子は、女優としてのスキルも高いんですが。「曇天に笑う」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15441668 にももクロとして出演していましたね。
 
おジャ魔女どれみ」から20年。 教員実習で、自信を無くしたソラ。 帰国子女で、何でも思ったことを言ってしまうことから疎まれ、プロジェクトから外されたミレ。 ダメ男と別れることができず、尾道でくすぶっているレイカ
そんな3人が癒しを求め、また人生に迷っているときに何かを求めに来たのが鎌倉のMAHO堂でした。 3人ともあの作品を好きだったという共通点を持っていることで意気投合、それぞれ離れた環境にいましたが、そこから友情を深めあっていきます。
 
今作は、もちろん元になる「おジャ魔女どれみ」は存在を知っているくらい、作品を見た経験もありません。 しかしこの映画はあまりそれを気にしない感じの3人の女性のドラマでした。 また今作に限っては、慣れた声優さんではなく、女優、元アイドル、現役アイドルという3人の組み合わせがなかなか良かったです。
声だけ聴いていると、顔が浮かばないほどの演技に見えましたし、なかなか私は高感触のアニメ作品でした。
 

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金をせびるだけのダメ男を切れないレイカ

 

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職場で浮いてしまった帰国子女のミレ

 

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そして、教育実習で失敗したことを引きずっているソラ

 

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しかし3人は出会い

 

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意気投合

 

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そして3人で旅行をしたときに

 

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さらに同じどれみファンの青年と出会う

 

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監察医 朝顔 ④

2019年作品、澤田鎌作演出、上野樹里 時任三郎 風間俊介 志田未来出演。

野毛山署管内のハイツで、若い女性の変死体が発見される。 朝顔上野樹里)たち興雲大学の法医学教室による解剖の結果、女性は青酸カリウムによる中毒死と判明した。
同じころ、東北を訪れていた平(時任三郎)は、地元の主婦からボロボロになった腕時計を見せられる。 それを見つけたのは平だった。 その主婦は、見つけてくれた人にお礼を言いたくてずっと探していたのだという。 そんな折、平の前に義父の浩之(柄本明)が現れ……。
桑原(風間俊介)や森本(森本慎太郎)らは、死亡していた女性・松田千佳(本間彩子)の身辺捜査を進めると同時に、彼女が所有するパソコンの解析を依頼する。 山倉(戸次重幸)は、ここ2ヵ月の間に全国で青酸カリによる自殺が3件も起きていることから、関連を調べるよう指示した。
帰京後、捜査に加わった平は、過去3件の自殺では、いずれもパソコンやスマートフォンのデータがすべて削除されていたことを知る。 だが、千佳のパソコンにはデータが残っており、彼女が『おクスリ学院』というサイトを通じて青酸カリを入手していたことが判明する。
千佳がやり取りをしていた同サイトの学院長なる人物は、服用する前にパソコン等のデータを初期化するよう勧めていた。
このサイトが海外サーバーを経由して管理者の特定を妨害していることを知った平は、サイトの名前を公表して注意喚起をしようと山倉に提案する。 だが、それがきっかけで、ある事件が起こり……。
 
野毛山署強行犯係として森本慎太郎は、ジャニーズのSixTONESのメンバーです。出演作は初めてです。
坂ノ上茜は、「きみの瞳が問いかけている」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/10/24/060000 が近作です。
斉藤陽一郎は、「イソップの思うツボ」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/08/21/060000 に出演していました。
 
青酸カリで亡くなった遺体が運ばれてきました。 初めは死因がわかりませんでしたが、胃の中のカプセルの中から、青酸カリが。 それに気が付いたのが朝顔でしたが、すぐに退避するときに光子が忘れ物をと引き換えしてしまい、朝顔が彼女を引き戻したときに倒れてしまいます。
一方この事件は連続殺人事件かもしれない、という疑いが上がり、平と桑原が調べ始めますが。
 

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妻の手掛かりを探し続ける平

 

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青酸カリ事件が起きる

 

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朝顔が倒れるが、危険な状態は回避されて、その時

 

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彼女なりの励まし方をする茶子

 

オペラ座の怪人

2004年作品、ジョエル・シューマカー監督、ジェラルド・バトラー  エミー・ロッサム パトリック・ウィルソン ミランダ・リチャードソン出演。

1919年、オペラ・ポピュレールにて劇場に縁のある品を処分する公開オークションが開催される。 ラウル・シャニュイ子爵(パトリック・ウィルソン)は出展品である猿の形をした張り子のオルゴールを、激しい競りの末に競り落とす。 相手は、黒いドレスに身を包んだマダム・ジリー(ミランダ・リチャードソン)であった。 競売人は次に、荒廃したシャンデリアを「オペラ座の怪人による奇妙な出来事」で重要な役割を担ったと紹介する。 シャンデリアは輝きを取り戻し、屋根の元の位置にゆっくりと上昇し、1870年に時代がさかのぼる。
グランド・オペラ『ハンニバル』のリハーサル中、オペラ座のオーナーであるムッシュ・レフェーヴ(James Fleet)は退職を決心し、オペラ座は芸術関連に全く経験のないリチャード・フェルマン(キアラン・ハインズ)とギルズ・アンドレ(サイモン・キャロウ)が引き継いで買収したことを発表する。

座付きソプラノ歌手のカルロッタ・ジュディ(チェリミニー・ドライヴァー)が新たなマネージャーたちのために歌い始めると、突然背景が崩れ落ち、カルロッタが下敷きになってしまった。 人々が劇場下の地下墓地に住むと噂される「オペラ・ゴースト」の仕業だと口々に語る中、カルロッタが腹を立ててその場を去ってしまう。 困り果てたマネージャ―達に、バレエのリーダーであるマダム・ジリーがダンサーのクリスティーヌ・ダーエ(エミー・ロッサム)がカルロッタの代役を務めさせることを提案する。 マネージャーたちは半信半疑でうなずいて見せたが、クリスティーヌが実際に歌ってみせると驚くほどの出来にマネージャーたちは納得させられる。
その夜、クリスティーヌの舞台デビューは大成功のうちに幕を閉じた。 舞台後、亡き父を懐かしむクリスティーヌにマダム・ジリーの娘であるメグ(ジェニファー・エリソン)が「いったいいつの間にこんなに歌が上達したのか」と興奮気味に問いかける。 そんなメグに、クリスティーヌは父が生前言及した「音楽の天使」というミステリアスな指導者に稽古をつけられていると語る。 クリスティーヌが楽屋に戻るとオペラ座の新しい後援者で初恋の相手のラウルが待っていた。 2人は、幼い頃にクリスティーヌがラウルにだけ明かした秘密の思い出話を交わし、「音楽の天使」についても話す。 しかし、ラウルはその話を「おとぎ話」だと取り合わずにクリスティーヌをディナーに誘う。「音楽の天使」のレッスンがあるからと断ろうとするクリスティーヌだったが、ラウルは聞く耳を持たずに、馬車を回すから待っているように言い残し部屋を出る。 戸惑いつつ部屋に残ったクリスティーヌだったが、何者かが部屋に鍵を掛け彼女を閉じ込めてしまう。 マダム・ジリーだけが、その様子を静かに見守っていた。

その直後、クリスティーヌはどこからともなく聞こえる「音楽の天使」の声に導かれ、壁の鏡の中へと入って行く。 実は「音楽の天使」とは他でもない「オペラ座の怪人」であり、鏡は怪人の隠れ家である地下につながる仕掛け扉になっていたのだ。


初めて見ました。良かったですね。
監督はジョエル・シューマカー、「セント・エルモス・ファイアー」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15602380 を記事にしています。
主演はジェラルド・バトラー、「エンド・オブ・ステイツ」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/12/07/060000 が近作ですね。彼がこの役というのがちょっと意外でした。
そしてクリスティーヌ役がエミー・ロッサム、「スノー・ロワイヤル」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15977126 が近作の出演ですね。


物語は19世紀のハンニバルという劇場のお話でした。 ここには、伝説のような話が伝わっています。 オペラ・ゴーストがいて、災いが降りかかるというもの。 実際に謎の事故が起きてしまいます。

そこで主演女優が降りてしまうという大変な事態になってしまいます。 しかし、マダム・ジリーが推薦したのがクリスティーヌ・ダーエでした。
彼女の歌声は素晴らしく、出演者はあっという間に引き込まれていきます。 そしてその夜の舞台は大成功、観客はスタンディングオベーションでした。 そしてジリーの娘・メグはその素晴らしい歌を誰になっらのかをキラキラしながら訪ねます。 すると。


今作はミュージカル仕立てなんですね。 今まであまり見る機会のなかった今作は、何度も映画化になっており、前職の時は1989年版のサントラの記憶だったと思いますが、結構売れたイメージがあります。
ちょっと謎めいた展開の中に、悲しい物語が内包していますし、ちょっと残酷なラスト、でも面白かったです。

 

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主演が不在になり彼女が推薦したのが

 

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彼女だった

 

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周りも驚く見事な歌声

 

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ラウルはどこで習ったのか聞くが

 

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そこには謎の人物が

 

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そして彼女を連れ

 

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わたしは金正男(キム・ジョンナム)を殺してない

2020年作品、ライアン・ホワイト監督。

2017年2月、マレーシアのクアラルンプール国際空港で一人の男が突然倒れた。 神経猛毒剤VXを顔に塗られて殺された男は、北朝鮮・朝鮮 労働党委員長、金正恩の実兄・金正男。 そして殺したのはベトナム人インドネシア人の二人の若い普通の女性だった。

暗殺の様子は空港の監視カメラにす べて納められ、そのいたずらのような“ドッキリ”映像は世界を駆け巡ることとなる――。 なぜ彼女たちは北朝鮮の重要人物を暗殺したのか? そもそも彼女た ちはプロの殺し屋なのか? どのように暗殺者に仕立てあげられていったのか? 

分かってきたのは、貧しい二人がそれぞれの人生を夢見、そこに付け込んでSNSを通して巧妙に罠をしかけてきた北朝鮮工作員たちの姿だった。 巨大な国を相手に彼女たちの無罪を信じ、証拠を積み上げていく弁護団の渾身の調 査はやがてある真実に行きつく...。


衝撃的な事件でしたが、さもありなんという事件でもありました。
監督はライアン・ホワイト、作品を見るのは初めての監督です。
都内の映画館でかかっていましたが、新型コロナでなかなか休日に都心には行くのを控えているので、地元のシネコンでかかったのはラッキーでした。
このマレーシアの国際空港で大胆に起こった暗殺事件、すぐに実行犯として二人の若い女性が逮捕されました。 その後のことはあまり詳しく報道されていなかったので、その後の二人がどうなったかを追ったドキュメンタリーでした。


まずは、金正男と、今の北朝鮮のキング、金正恩の関係、そして政権が義理の弟に渡った経緯を映画は追っていきます。 そしていわゆる権力闘争に勝ったのは、若くして残酷で、強かな弟の方でした。
しかし父の金正日がいたこと義理の兄は寵愛されていたこと、さらに人当たりが良く、柔軟な考えを持っている自分とは全く違う生き方をしているというある意味いつか寝首をかかれると思ったのか、正恩は必要に兄の暗殺を狙っていたことがわかります。
もちろん殺されないように、正男も中国に逃げ込み、北朝鮮が中国国内では手を出せないことを、承知していて、自分と家族の命の保証をギリギリのラインでしたいてことがわかります。


しかし金正男のもう一つの一面、それはCIAに対する情報提供者ということから、海外に行きその連絡をする、報告義務があったようなことがわかります。
その間隙をついた暗殺劇、そこに用意周到な準備があったことが映画では語られています。
もちろん今作の主人公は二人の実行犯ですが、二人の運命、今の現状はなかなかスリルに満ちたものでしたね。 でも、北朝鮮という国は恐ろしい国家ですね。

 

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金正男

 

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空港に現れ

 

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なにか濡れたもので顔を覆われる

 

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その後犯人の一人の女性は手を挙げている

 

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そして逮捕され

 

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実行犯は二人

 

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監察医 朝顔 ③ 

 
朝顔上野樹里)は、恋人の桑原(風間俊介)からプロポーズされる。 が、すでにふたりの関係に気づいていた平(時任三郎)は、「あいさつがない」などと言って交際に反対する。
あくる朝、平は、朝顔と話すことを拒むかのように、いつもより早く出かけようとする。 そんな平を玄関まで追いかける朝顔。 そのとき、ふたりのスマートフォンに火災が発生し死者が出たという連絡が入る。
4人のご遺体が朝顔たちのもとに運ばれてくる。 捜査を担当する平と桑原は、現場には当時、5人の男性が出入りしていたことを朝顔たち法医学者に告げ、誰が生き残った1人なのかを突き止めるため、朝顔たちに、4人の身元究明を依頼する。
茶子(山口智子)が不在の中、朝顔は、藤堂(板尾創路)や絵美(平岩紙)らとともに、1体ずつ解剖を行うが……。
 
今作の演出は澤田鎌作、「HERO」特別編 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15851929 の演出をしていました。
中尾明慶は、「影踏み」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/12/04/060000 が映画の近作です。
戸次重幸は「空母いぶき」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15966810 に出演していました。
そして行方不明の母役は石田ひかり、「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/14196822 に出演していました。
 
朝顔は桑原にお好み薬やでプロポーズされますが、平はすぐさま察し、もう気が付いていました。そしてさらりと拒否をします。朝顔は何とか認めさせようとしますが。
そんな時身元不明の数体の遺体が。 いきなり忙しくなる法医学室ですが。
 

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なかなか桑原を認められない平

 

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そして4人の遺体が

 

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生き残った一人を探す平

 

ローグ・シティ

2020年作品、ラニック・ゴートリ スタニスラス・メラール  カーリス ダヴィッド・ベル ジャン・レノ出演。

海辺の家でウィル(スタニスラス・メラール)は家族をショットガンで射殺し、自らも命を断つ。
3週間前、マルセイユ警察のBRI:捜査介入部は囚人のポール(Gérard Lanvin)を移送中、ポールが末期癌の妻と会いたいと隊長のウロンスキー(ラニック・ゴートリ)に懇願したことで、ウロンスキーはポールを完全監視の上で妻の入院する病院へと案内する。 余命が長くないことを理由にポールに殺害を求めるポールの妻を見たウロンスキーは、ポールが妻を殺害することを黙認する。
ポールから感謝されるウロンスキーだったが、BRIは違法な独断行動が多く上層部からは行動を問題視され、新たに赴任した署長レオネッティ(ジャン・レノ)もBRIに注視していた。レオネッティの娘マノン(Barbara Opsomer)もマルセイユ警察のBRB:犯罪対策班に所属することになる。
ある日、アラブ系の組織に所属するラルビ(Ange Notari)とファリド兄弟の経営するバーが敵対するバスティアーニ家に襲撃される。 ラルビとファリド兄弟を含む多数の人間が射殺され、襲撃犯の1人セルジョ(Jean-Pierre Sanchez)が撃たれ現場に残された。
警察が到着後、ウロンスキーも現場に着きセルジョに話を聞こうとするが、BRIのコスタ(Moussa Maaskri)がBRIの管轄であることを理由にそれを許可しなかった。 コスタはセルジョと署内の取調室で2人きりになると、何も情報を吐かないセルジョを見て、わざと壁にぶつかり負傷した上でセルジョを射殺してしまう。 ウロンスキーたちが現場となった取調室に到着すると、コスタはセルジョが銃を奪おうとしたため殺害したと証言する。
その日、帰宅したコスタは妻を人質に取られギャングのフランク(Francis Renaud)に脅され、バスティアーニ家と敵対するフランクはバーにいたところをセルジョたちに襲われており、自分と繋がりのあるコスタが情報を漏らしたのではないかと疑っていた。コスタはバスティアーニ家の情報を与える代わりにフランクから見逃される。
警察署内では誰かがバスティアーニ家に警察の捜査情報を漏洩しているのではないかと、上層部が調べを始めていた。 コスタによって殺害されたセルジョが事件に関わっていたのではないかと疑うウロンスキーは、バーのゴミ箱からセルジョの指紋の付いた防弾チョッキと銃を発見し、彼が襲撃犯の1人であることを確信する・・・


潜入捜査、内通者、入り乱れたドス黒いお話でした。
監督はオリヴィエ・マルシャル、色々作品がありますが、初めて作品を見ました。
主演はラニック・ゴートリ、初めて見る俳優さんですが、存在感がありましたね。
そしてジャン・レノ、「ザ・ファイブ・ブラッズ」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/09/05/060000 を記事にしています。 最近は悪役や、ちょっと嫌な役が多いですね。


物語は、組織同士の抗争が続いているマルセイユのお話です。 警察も手を焼いている問題で、捜査介入部と、犯罪対策班という二つの部署が、連携どころがいがみ合っているという感じでした。 BRI:捜査介入部のウロンスキーは人望があり、信頼も厚いんですが、少し独断で判断するところがあります。
一方、BRB:犯罪対策班のコスタは、フランクというギャングと繋がっており、情報を流して、金をもらっているズブズブの関係でした。 しかしアラブ系の組織の襲撃が起こりました。 バスティアーニ家と、フランクの抗争が激化しており、フランクは疑われ、段々と彼自身の立場も危うくなっていきます。 そして、BRIも独自の対策を立てていき、襲撃事件の真相を調べ始めます。


今作は、なかなか一筋縄ではいかない展開でした。 新署長のレオネッティも決して清廉潔白ではなく、なんとか納めようとしようとするウロンスキーの苦労、そしてそれぞれ家族を守ろうとしながら転落していく悲哀が、なかなか面白いんですね。 しかし一旦ギャングと関わると、抜け出すのは難しいですね。

 

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ウロンスキーとウィル

 

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新署長のレオネッティ

 

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そしてコスタは灰色警官だった

 

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署長の娘のマノン

 

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抗争を止めたいウロンスキー

 

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しかし抗争に歯止めがかからない

 

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ホテルローヤル

2020年作品、武正晴監督、波瑠 松山ケンイチ 余貴美子    原扶貴子出演。

北海道の釧路湿原を一望できるところに位置している、ホテル「ローヤル」。
田中雅代(波瑠)は、このラブホテルの経営者の娘で、大学受験に失敗。 仕方なくホテル経営を手伝うことに。」そんなホテルローヤルには、「非日常」を求め様々な客がやって来る。」
今はもう廃墟となったホテルに、投稿ヌード写真を撮影するカップルがやってくる。
そして時間は遡り、ホテルの営業していた時代に。
このホテルには、貧乏寺の住職の妻、子育てと親の介護に追われる夫婦や嫁の浮気に耐え行き場のない高校教師など胃がやってくる。 そして従業員には、働かない年下夫を持つ清掃係などがいた。
雅代は通気孔から聞こえてくる客室からの会話を聞き、単調な毎日を過ごしていた。 そんな田中雅代のもとには、宮川聡史(松山ケンイチ)というアダルトグッズ会社の営業マンがよく顔を見せていた。
実は雅代は、そんな宮川のことが好きだったのだが、それを明かすことはなく、あくまでもラブホテルの仕事に勤しんでいく。
一人で切り盛りしていた母のるり子(夏川結衣)はある日、不倫相手の若い酒屋の従業員と駆け落ちをしてしまう。 そして、失望して、前の別れた妻の元に入り浸るようになり、ほとんど帰って来ない雅代の父親・大吉(安田顕)は60代を過ぎて肺を患い、渋々雅代は、ラブホテルの経営を引き継ぐことに。
そんなある日、ホテルローヤルで心中事件が起きてしまう。 ホテルローヤルは、世間の格好の餌食となってしまう。またそれが影響して廃業へと追い込まれていくことになるのだった・・・


人間ドラマ、悲哀を感じる作品でしたね。
監督は武正晴、「銃2020」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/08/13/060000 が近作ですね。
主演は波瑠、「弥生、三月 -君を愛した30年-」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/04/05/060000 が近作でしたね。
松山ケンイチは、「みをつくし料理帖」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/10/26/060000 にチラッと出演していました。 チョイ役でしたね。


物語は釧路のラブホテルでのお話です。 雅代は、美大に行きたかったのですが、大学受験に落ちてしまいました。 父から、どこにも行けなかったらここがあると言われますが、雅代はラブホテルをするなんて、どうしても納得できませんでした。

二人の従業員と、母の3人で回していますが、母の苦労を見ている雅代は、それとなくフォローもしていました。 彼女の気になる存在は、“エッチ屋“と呼んでいるアダルトグッズ販売員の宮川でした。 礼儀正しく仕事をしっかり行う好青年でした。
しかし母は不倫をしていて、父は愛人がいる生活にうんざりしていましたが、だからといって大学もいけない自分は、ずるずるとここにとどまっています。 そしてこのラブホテルにはいろんな人間がやってきます。 そして母が駆け落ちしてしまい、ショックから父も昔の妻のところに入り浸るようになってしまい、雅代がこのホテルを切り盛りするようになっていきます。そして起きてしまった心中事件。


今作は主人公の雅代がなんとも可哀想ですね。 一番大事な期間をホテルに縛り付けられてしまう、儚い彼女の青春ですが、逆にこの環境では、まともな恋なんてできないだろうことがわかり、いつしか男性を見る目もとんがって行ったんでしょうね。
ラストは彼女の新たな出発ですが、思い出の地を車で周り、それも彼女のある意味青春であり、母と父の歴史でもあったのかもしれませんね。

 

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ホテルローヤル

 

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従業員の二人

 

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るり子が仕切っていた

 

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大吉はいい加減だった

 

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アダルトグッズの販売員の宮川

 

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この男は母と不倫中だった

 

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