計画段階から 「専守防衛」 論議の的となり、国論を二分してきた《いぶき》。 艦長は、航空自衛隊出身の秋津竜太一佐(西島秀俊)、そしてそれを補佐する副長は、海上自衛隊生え抜きの新波歳也二佐(佐々木蔵之介)。
そんな彼らを待ち受けていたのは、敵潜水艦からの突然のミサイル攻撃だった。 さらに針路上には敵の空母艦隊が出現。想定を越えた戦闘状態に突入していくなか、政府は戦後初めての 「防衛出動」 を発令。 迫り来る敵戦闘機に向け、迎撃ミサイルが放たれる…
豪華キャストの近未来戦争作品といったところでしょうか?
監督は若松節朗、「柘榴坂の仇討」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12191068.html が近作ですね。
そして佐々木蔵之介、「居眠り磐音」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15962983.html が公開中です。
物語は、東亜連邦という新興国家が、日本の領土侵犯をして来るお話です。 そしてそれを食い止める役割を担ったのが空母いぶきでした。 日本に空母がいるのか? いぶきはその論戦のターゲットでしたが、戦闘が開始されてしまいます。
そして、自衛隊の最高指揮官の総理の判断が日本を左右します。 しかしこの事象は極秘裏に対応していましたが、 たまたまいぶきに乗り合わせた二人のジャーナリストが、この情報を衛星回線で会社に送ってしまいます。 そして日本は大混乱になって行きます。
今作は、戦争なのか? 戦闘なのか? という非情にデリケートなギリギリのラインを描いた秀作だと思います。 実際にアメリカの武器を買わされている日本、しかし本当にどこかの国が領土を侵す事があったら、どれかの戦力が取戻しに行きますからね。
原作は中国が仮想敵国だということらしいんですが(原作は読んでいません)、今作では仮想国を設定しています。 ただ、アジアの、それも近い国が想定されていて、どこかの先進国が武器を売っている、そんな背景があるようなのも、アジアでもこんな事がいつ起こってもおかしくないし、その時の首相がどういう対応が出来るのか?シュミレーションのような作品かもしれませんね。
面白いというより、実験的な、もしかしたら有事の際のテキストになるかもしれない作品に感じましたが。
戦闘を戦争にしない的確な指示が今の政府に出来るのか? まあ私は無理だと思いますが。