2021年作品、西川美和監督、役所広司 仲野太賀 六角精児 北村有起哉出演。
13年の刑期を終えて下町の片隅で暮らす元殺人犯の三上(役所広司)のもとに、テレビマンの津乃田(仲野大賀)と吉澤(長澤まさみ)が現れる。 一度は社会のレールを外れたが再生したいと悪戦苦闘する三上の姿を、彼らはおもしろおかしくテレビ番組にしようともくろんでいたのだった。
そのまっすぐすぎる性格がゆえに三上はトラブルばかり引き起こすが、いつしかそんな三上との交流が津乃田と吉澤をはじめとする周囲の人々に影響を与えていく。
西川監督の最新作、力作でした。
近作としては、「永い言い訳」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/14497891 ですね。
主演は役所広司、「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/12/06/060000 を記事にしています。
仲野大賀は、「泣く子はいねぇが」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/11/27/060000 を記事にしています。 主演でしたね。
物語は一人の男が刑期を終え出所してきます。 極寒の旭川から、東京に移動して、身元保証人の弁護士一家の家に向かいます。 彼は殺人事件を起こし、満期で出てきました。 まずは職に簡単にはつけないことから、生活保護を受けます。 補助を受けての生活に不満を感じますが、彼は高血圧症がひどくすぐに倒れてしまいます。
なんとかアパートを見つけ、刑務所で身につけた技術で、剣道の防具を作りたいと言いますが、そんな職は簡単にはありません。 そんな時、スーパーで万引きを疑われ、もちろんそれは間違いでしたが、その店長が素直に謝り、もしよかったら仕事を紹介すると言ってくれます。
運転手の仕事ならと言われたので、免許を取りに行きますが、失効後時間が経ちすぎているので、1から教習所に通うか、一発試験だと言われ、挑戦しますが、時間が経ちすぎていてもう失敗の連続でした。
なかなか職につけない時に津乃田と吉澤がテレビの話を持ってきます。 母親を探しす手伝いをするだけでなく、彼の生き様を動画で撮る、もちろん収入は発生します。 しかし彼の癇癪はついつい爆発してしまいます。
今作は先日見た、「ヤクザと家族 The Family」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2021/02/04/060000 と世界観は一緒ですね。あの作品は任侠ドラマの現代における悲哀でしたが、今作はよりリアルな感じの作りになっていましたね。
途中、人間の暖かさに触れるシーンは涙を誘いますし、ラストは物悲しいんですね。 でも人をどういう理由であれ殺めてしまうのは、刑期を終えても、何かまだ報いを受けてしまうんでしょうかね?
刑期を終え釈放になる三上
彼は殺人罪で服役していた
器用にミシンを使う三上だったが
そんな時、テレビの話が
しかし黙っていられない性分
それを動画に残そうとする二人だが