anttiorbの映画、映像の世界

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SEOBOK/ソボク

2021年作品、イ・ヨンジュ監督、コン・ユ パク・ボゴム チョ・ウジン パク・ビョンウン出演。

研究所にいる男性・ソボク(パク・ボゴム)が椅子に座り、うなじのところに据え付けられている器具様の差込口から骨髄液を採取されていた。 ソボクは痛みで呻くが、周囲の研究者は日常茶飯事のようで、眉を動かすことすらなかった。 ソボクは爪も切られ、その爪も研究に回される。 ソボクがいる場所には、浜辺の映像が流れ、鳥が飛ぶ映像も見られるが、実際に触ることはできない。
アメリカの研究者・アンダーソン所長は、iPS細胞に関する韓国のトップシークレットを知る。 ホテルに滞在するアンダーソンはアメリカにその情報を知らせ、ホテルの部屋には文鳥を連れていた。 その鳥を見たあとにカーテンを開いたアンダーソンは、窓のすぐ外にドローンが飛んでいるのを見た。 直後、アンダーソンのいた部屋が大爆発を起こします。
ミン・ギホン(コン・ユ)は国家情報院の元諜報員だった。 ギホンは脳腫瘍の1つである、悪性度が高い膠芽腫(こうがしゅ)に悩まされていた。 ギホンの病気は治ることがなく、余命は半年あるいは1年というところ。しかも死ぬまで痛みに苦しむわけだった。 ギホンは家で傷み始めた頭を抱えて薬を探すが、家の薬が切れていることに気づいて思わず毒づく。 主治医のところへ行くと、頭痛で寝られなかったと訴えルガ、しぶしぶ医者が取り出した向精神薬を受け取ると桟橋近くに車を停車させて、車中でバイアル瓶を割って吸引する。
痛みが引くのと交代に、ギホンは幻覚を見てしまう。 座っている運転席が水につかって、車が海に沈んで溺れていく幻覚を見たギホンは、車外に出た。 そこにギホンを探していた3人の男が、ギホンに近寄ってきた。 ギホンは彼らに連れていかれる。
ギホンを待っていたのは、かつての上司であるアン部長(チョ・ウジン)、2年ぶりの再会となった。 アン部長はギホンに「ひとつ仕事を頼みたい」と言う。 国家的なプロジェクトだと聞かされたギホンは、アン部長からシン・ハクソン理事(パク・ビョンウ)を紹介され、ギホンを案内しながら部屋を移動する。
ギホンがいるのは、巨大な船の中にあるソイン研究所だった。 ハクソン理事も理事でありながら、研究員。 女性のイム・セウン博士(チャン・ヨンナム)に引継ぎをし、セウン博士が説明を行なう。
韓国では人類初のクローン人間がソイン研究所で作られていた。 そのクローン人間というのが、ギホンの目の前に示されたソボクという青年なのだった。 「ソボク」というのは、今から2000年も昔に秦の始皇帝の命を受け、不老不死の霊薬を探しに海を渡ったとされる人物「徐福」からつけられている。
クローン人間のソボクは、生まれてからずっと研究所で管理をされていた。 基本的には死なないとされている。 骨髄液からはiPS細胞が取れ、ソボクからとれるiPS細胞を使えば、不治の病といわれている医療の分野に新たな革命をもたらすことは必至だった。 人間の疾患を治癒させる力がある。
クローン人間のソボクには、思いがけない副作用があった。 脳波が強すぎ、ソボクは望めば超能力者のように、周囲の物体に圧力をかけることができてしまう。 また細胞分裂が速いのでそれを抑制するために、24時間に1度の割で抑制剤の注射を打っていた。 抑制剤を打たないでいると、いずれ死んでしなうとセウン博士が言う。


いろんなテーマの詰まった作品でしたね。
監督はイ・ヨンジュ、作品を見るのは初めての監督です。
主演はコン・ユ、「82年生まれ、キム・ジヨン」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/10/25/060000 が近作ですね。
ソボク役はパク・ボゴム、「最後まで行く」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/14814197 に出演していました。
アン部長役がチョ・ウジン、「国家が破産する日」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/12/10/060000 に出演していました。


物語は末期癌の男・ギホンのところに昔の上司が現れます。 彼はある事情で職を離れて、いまは死を待つばかりの体になっていました。 そして心に大きな後悔を持っていました。 そんな彼にかつての上司アンは、ある人物の警護を依頼します。 その人物はソボクという若い青年でした。しかし彼は人間とは言えないと説明を受けます。

巨大な船が研究所になっていて、そこでしか暮らせないソボク、その説明を受けますが、なかなか見た目は若い青年の彼に、と惑いを見せるギホンでした。 しかしソボクをめぐって大きな力が迫ってくるのでした。


今作は公開日の都心の劇場は全て満員マークがついており、地元でなんとか見れました。 クローン、不死、軍事開発、いろんなテーマの中に、ある種のPKの凄まじさが後半は怒涛に迫ってくるんですね。

予告編でもありますが、あらゆる病気の根絶ができると、事故以外人間は死ななくなってしまう。 しかしそれが本当にいいことなのか? 若くして大病にかかってしまう命を救うことに意義はありそうですが、金持ちだけを生きながらえさせるのはまたどうかということもあり、最後は三つ巴の戦いになっていくところは、SFアクションのように見えましたね。


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昔の上司が

 

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そこで連れていかれた施設

 

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そこにいた青年

 

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母のように育てられた

 

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しかし輸送中に襲われ

 

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二人でアジトに向かうが

 

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ここで再び襲われる

 

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