anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

AI崩壊

2020年作品、入江悠監督、大沢たかお 玉城ティナ 賀来賢人 高嶋政宏出演。


学習・推論・認識・判断など人間の知能を持たせたコンピューターシステム、人工知能(AI)。近年、様々なジャンルでAIを利用した開発が急激に進んでいる。
2023年、天才科学者の桐生浩介(大沢たかお)は、妻の望(松嶋菜々子)と共に、医療AIの開発に取り組んでいた。 AIの医療への導入は、新薬の開発から、人間の健康管理、治療に至るまで可能性が広がっていた。 しかし、国の認可が下りないことには、導入はできない。 浩介と、望の弟・西村悟(賀来賢人)は、焦っていた。 どうしても、癌細胞に効く新薬の開発を急がなければ。 望は、癌をわずらい、余命わずかなのだった。 望は、ルールを守らず開発を進めることに反対していた。「いつか、たくさんの苦しんでいる人を救う日が来るわ」。 そう言い残し、望は息を引き取る。
2024年、医療AI「のぞみ」の認可が下りる。 悟は、HOPE会社を立ち上げ、姉の意思を受け継ぎ、人に寄り添うAI「のぞみ」の導入に力を入れていく。
2027年、学習する医療AI「のぞみ」は進化し、体に身に付ける腕時計型デバイスでは、常に体温や心拍数を計り健康状態を管理し、病気の早期発見を実現していた。 車、家電などネットに繋がるあらゆるデジタル機器との連携により、AIは人間の生活に欠かせないライフラインとなった。 開発者の浩介はというと、娘の心(田牧そら)と日本を離れ、シンガポールで暮らしていた。
2030年、浩介の元に悟から連絡が入り、浩介に内閣総理大臣賞が贈られることになり、日本に一度帰って欲しいということだった。 浩介は、望の死後、日本へ帰ることを拒んでいた。 妻の癌治療にAIを搭載出来なかった後悔があるからだった。 渋る父に娘の心は、それでも母の残した成果をこの目で見たいと反抗する。 浩介はしぶしぶ日本帰国を決める。 日本は、働ける人間は国民の50%、未来を担う子供は10%未満、残り40%は老人と生活保護者、地方格差も深刻になっていた。 会社HOPEで悟と久しぶりの再会を果たした浩介と心は、進化したAI「のぞみ」と対面する。「のぞみ」は、地下のサーバールームで厳重に保管されていた。
「こんにちは」。挨拶する心に、「のぞみ」も答えます。「コンニチハ、キリュウココロサン」。 悟の帰国に、大勢のマスコミが駆け付けてきた。 挨拶をする悟は、AI反対を訴える過激派に襲われてしまう。 間一髪、張り込んでいた警察に助けられるが、「人口知能は人間を幸せにすると思いますか?」記者の質問は続く。
その場を逃げるように車に乗り込む浩介と心。 しかし、持っていた家族写真がないことに気付いた心は、会社の中に戻って行ってしまう。「兄さん、先に行って下さい」。悟が後を追いかけけることになる。
悟に任せ、浩介は官邸に向かっていた。 車はAIによる自動運転で進む。 そこには悟と一緒に仕事をしている飯田眞子(玉城ティナ)が乗り込んでいた。 心と悟は、サーバールームに戻り写真を探していた。その時、緊急警報が鳴り出す。
AI「のぞみ」に異変が発生し乗り込んで、「ボウエイヲカイシシマス。レイキャクサドウ」。サーバールームの扉が閉まっていく。
中には、まだ心が取り残されていた。悟の命令にも「ノー」と答えるAI「のぞみ」。 画面には大量のプログラムに映像が映し出されていた。 完全に暴走が始まり、そして浩介の身にも…


長い間予告編が流れていた邦画の大作ですね。
監督は入江悠、前作は「ギャングース」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15782354 となります。 もうヒットメーカーの監督になったと思いますし、大きな原作を任される監督となりました。
主演は大沢たかお、「キングダム」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15942512 が出演近作です。
そして賀来賢人、「最高の人生の見つけ方」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/10/25/060000 が近作となります。今作では善意の塊の男でしたので対照的ですね。
広瀬アリスは、ショートカットで登場。近作は、「銃」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15777140 となります。


物語は近未来の日本のお話です。 夫婦でAIの研究をしていた桐生浩介と妻の望、しかし妻は病理に侵され、二人の研究が認可されれば、酔いう局面に来ますが、認可は下りず妻は亡くなってしまいます。 そして1年後、皮肉のように認可が下り、日本はAI大国に向かっていきます。 弟の悟は姉の遺志を継ぎ、HOPEという会社を立ち上げ、病気で苦しんでいる人間を救い始めます。しかし浩介は日本を離れ、娘と一緒にシンガポールで自然と海に囲まれて生活をしていました。
しかし、そんなとき、日本から、義弟の悟からオファーが来ます。 開発者の浩介に総理大臣賞が贈られることが決まったからでしたが、彼は気が進みません。 でも娘は日本に行きたいんですね。母が生きていた日本に。
しかし日本は高齢化社会がさらに進み、貧富の差はさらに広がっています。


今作は本当に来る日本の近未来に、AIが急速に発展した世界とされています。 私は今作の予告編を見て「ターミネーター」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/13242979 の世界、人工知能、当時はコンピューターという言い方だったと思いますが、意思を持って人間を排除し始める。 機械と人間の全面戦争となって行くのか?と思いましたが。
しかし、コンセプトはサスペンスと、起こりうる事象でした。 日本の超高齢化社会と貧富の格差の広がり、そして国家の財政破綻。 どれも目の前に迫っている現実。 AIの方向性はどうなるのか? 見終わった後、現実に引き戻されますね。


f:id:anttiorb:20200208210354j:plain

望は認可が下りる1年前に亡くなってしまう

 

f:id:anttiorb:20200208210442j:plain

心の希望で日本に帰ってきた浩介だったが

 

f:id:anttiorb:20200208210454j:plain

いきなりAIが

 

f:id:anttiorb:20200208210506j:plain

そして拘束される寸前に脱出

 

f:id:anttiorb:20200208210514j:plain

警察は指名手配犯に

 

f:id:anttiorb:20200208210533j:plain

そして二人が捜査開始

 

f:id:anttiorb:20200208210544j:plain