anttiorbの映画、映像の世界

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ハザード

2002作品、園子温監督、オダギリ・ジョー主演。

1991年9月雨の日の実話。 NYを歩く3人の日本人? 英語が堪能な2人にいかにも英語のできない男。 横のドラッグストアに入り、やったことは強盗。 いた客の財布を取り、小銭をせしめて逃げていく。
日本から一人大学を辞め、NYに来た男シン(オダギリ・ジョー)、彼はハザードに行きたかった。 歩いているとハザードの入っているTシャツを見て喜ぶシン。 声をかけてきた女が二人、一人は日本人だった
でも彼はうるさそうに相手にしない、Tシャツを着てタクシーに乗り込み、ここ 「ハザード」 に行けという。 訳が分からないドライバーに追い出されてしまった。
地下鉄に乗り怪しい黒人のふたりに話しかけられ、言うままについて行くと、結局荷物を取られてしまう。 着の身着のままになりバカにされるシン。
そんなシンはなぜNYに来たのだろうか? 図書館で見つけた、「地球の危険な歩き方」 という本がシンに火をつけた。
途方に暮れて歩いていると、二人の日本人に会った。 同じ歳だった二人はリー(ジェイ・ウェスト)とタケダ(深水元基)という。 言われるまま彼らについて行くと、リーはねぐらを用意してくれた。
リーはアイスクリーム屋を経営?していた。 でもそれ以外は謎。 タケダはリーといつもつるんでいた。 リーは他人に突っかかるのが生きがいだった。 けっこう裏社会では有名人らしかった。
シンは二人と一緒にいることで、NYの見えない部分をだんだん学んでいくのだったが、今まで生きてきた彼の世界とはまるで違う世界だった。
そんな時、前にあった女の子とまた出会った。 アイスクリームを売っている時にたまたま再会した。 そして、5人でつるむようになっていった。
しかしリーにも苦手があった。 それはその地域の刑事だった。 刑事はリーから金を巻き上げ、その代りリーの行動を目こぼししているのだが、やり方が悪質だった。彼の前ではリーはおとなしかった。 それがここで生きていくためには必要らしかった。 こんな3人の生活は続いていくのだったが…

最初に実話というナレーションの入ることで、リアルさが伝わってくる作品です。 ハンディでの映像で、ドキュメンタリーのような画質もまた監督らしい映像です。
製作が2002年で、公開が2006年だったと思いますが、製作当時の日本の閉鎖間の反動が主人公のシンの行動に色濃く表れている感じがします。
でもたった一人でニューヨークに行っても何もできないのですが、知り合ったリーとタケダのおかげで立派に?ハザードになっていく彼が何故か頼もしく感じるのはどうしてでしょうかね?
ハザードとは危険という意味ですが、安全な日本では満足できない閉塞感の反対軸を表している園監督の無骨な作品でした。
これもファンの私としては面白かったですね。(Ka)

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一人でニューヨークにやってきたシン

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荷物を盗まれたシンは、二人と出会う

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リーとタケダ

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彼らとつるんでいき始めるシン

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寝床もある

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