anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

警視庁捜査一課 ルーシー・ブラックマン事件

2023年作品、山本兵衛監督。

2000年に起きた英国人観光客ルーシー・ブラックマン失踪事件の波乱に満ちた捜査の内幕を、警視庁捜査一課の刑事たちのインタビューを通して描いた長編ドキュメンタリー作品。 『サムライと愚か者〜オリンパス事件の全貌』で日本の企業文化に鋭いメスを入れた山本兵衛監督が、事件解明のためにすべてを捧げた刑事たちと、捜査のあらゆる局面で彼らを翻弄した犯人の卑劣な犯罪を浮き彫りにしていく。 その猟奇性と衝撃の展開で世界中に知られることとなったルーシー・ブラックマン事件。 この作品は単なる回顧録ではなく、この凄惨な事件が何を意味し、関係者に未だに深い影を投げかけている様を描く衝撃のドキュメントである。

監督は山本兵衛、過去作は未見でした。
ルーシー・ブラックマン事件“というよりも、私は行方不明になった彼女の写真を見たことはもちろんありますね。 異国の地で音信不通になった娘を探すために来日した両親と妹。 特に父親の執念が今作ではしっかりと描かれています。
ただ、結果的に帰らぬ人になったこと、犯人が逮捕されたことくらいしか知識がなかったので、今作を見ると、なかなかハードは事件で、操作が困難を極めたことがわかります。 と同時に、警察組織のある意味古い慣習、上下関係、縦社会が色濃く描かれ、事件を解決するよりも、やはりメンツを重んじる組織なことがわかりますね。 そして事件解決は、そういう体質を無視した、執念深い操作をしたある班の活躍によって成し遂げられたこと、初動捜査の班は何をやっていたのか? と多少の憤りも感じます。
また犯人は死刑とはならず、無期懲役に止まったことも、なんか吹っ切れませんでしたね。