2021年作品、アダム・ランドール監督、ホルヘ・レンデボルグ・Ｊｒ デビー・ライアン.ルーシー・フライ ラウル・カスティーヨ出演。
昔から互いを狩りの対象としていた、人間と彼ら＝ヴァンパイア。 中でもロサンゼルスのボイル・ハイツは、激しい戦いの場だった。 やがて両者は停戦協定を結び平和を維持しようとし、吸血鬼は身を潜め人間は彼らの記憶を消そうと、恐怖心を忘れて誤った内容の本や映画を作る。 その間に吸血鬼たちは、かつてない程の富を持つ巨大勢力を密かに築いていた。 吸血鬼が守る協定のルールは3つ。 「人間に存在を知らせない」「むやみに餌食にしない」、そして「決して許可無くボイル・ハイツに入らない」。
ある夜、コインランドリーにいたマリア（アッシュ・サントス）の前にジェイ（ラウル・カスティーヨ）が現れ、彼はマリアを誘いドライブに出るが、何者かの車が追っていると気付くジェイ。 ジェイを追って来たのは「死んだ男」だった。 ジェイは仲間に危機を知らせ、マリアには車で兄の元に向かうように指示する。 銃を手に怪しげな建物に入ったジェイは、何人もの逆さ吊りにされた男の体を目撃する。 車を出そうとして何者かに襲われ姿を消すマリア。
大学の講義で居眠りし、講師に注意されるペレスことベニー（ホルヘ・レンデボルグ・Jr.）。 学友の提出課題を代行し金を稼ぐ彼は、1人300ドルもするナイトクラブに誘われても行けない。 彼はボイル・ハイツでミュージシャンとして成功を目指していた。貧しくても祖母アブエラ（マーリーン・フォルテ）と慎ましく暮らすベニーの元に、兄のジェイが現れる。 マリアに関わることで、今夜は仕事が出来ないジェイに代わって運転手を務めると申し出るベニー。 彼は箱から特殊なナイフを出したジェイに気付くが、兄は事情を話さない。 トラブルと秘密を抱えた様子のジェイは、結局弟に運転手の仕事を任せた。
兄から高級車を任され、客を目的地に送り届けたらすぐ戻れと厳しく言いつけられるベニー。 何を聞かれても兄になりきって答えろと注意される。 客を迎える場所は高級住宅街のビバリーヒルズ、徹夜仕事だが多額のチップが得られるとの兄の話も、自分が乗る車に浮かれ耳に入らぬベニー。
スーツで決めたものの、スニーカー履き姿のベニーは、車に乗り陽が傾き始めたロサンゼルスの街をご機嫌な気分で走る。 辺りが暗くなった頃に目的地に着いた。 ベニーが豪華な屋敷の前で待っていると、今日の顧客のブレア（デビー・ライアン）が現れた。 美しい彼女に兄の名を騙るベニーは、緊張のあまりボロが出そうになる。 続いて現れたミス・モローことゾーイ（ルーシー・フライ）は、厳しい雰囲気を漂わせた美女。 彼に朝までに5か所のパーテイーを回りたいと指示するゾーイ。
車は走り出した。 ベニーにゲームと告げると、今夜が最期の夜なら何がしたいと尋ねたブレア。 ベニーは自分は祖母と暮らす平凡な大学生で、そんな事は考えたこともないと答える。 そんなベニーと”Fuck, Marry, Kill Game”を始める美女2人。 ベニーは戸惑いますが、徐々に彼女たちに馴染んでいくが。
ヴァンパイアものですね。
監督はアダム・ランドール、「フロッグ」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2021/05/01/060000 を見ています。
ベニー役はホルヘ・レンデボルグ・Jr.、「アリータ：バトル・エンジェル」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15893060 に出演していました。
ジェイ役はラウル・カスティーヨ、「キャッシュトラック」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2021/10/22/060000 に出演していました。
ブレア役はデビー・ライアン、「ホース・ガール」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/03/07/180000 に出演していました。
ゾーイ役はルーシー・フライ、「ブライト」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15344145 に出演でした。
人間とヴァンパイアのお話ですね。 二つの勢力は戦いをやめ、お互いの共存を約束しました。 しかしそのバランスが崩れる時代、存在が現れます。 それはある一人のヴァンパイアが、秩序を壊そうと動き始めたからでした。 そしてその先兵に選ばれたのがゾーイとブレアでした。 その運転手として二人を待っていたのが兄の代わりを申し出たベニーでしたが、彼は兄のふりをし続けていました。
今作は、なかなかのドラマ性がありましたね。 恋のお話的なところと、最後はヴァンパイアの究極の弱点をついた戦いになっていきます。 秀作でしたね。
