モンタナの目撃者 - anttiorbの映画、映像の世界

2021年作品、テイラー・シェリダン監督、アンジェリーナ・ジョリーニコラス・ホルトフィン・リトルエイダン・ギレン出演。

山脈が連なり大自然が広がるモンタナ州。　この地で森林消防隊員として勤務しているハンナ（アンジョリーナ・ジョリー）は、過去の事件のトラウマに苦しんでいた。　炎燃え盛る山火事の現場で、ハンナは立ち尽くしていた。　仲間が火に飲みこまれ、炎の向こうには3人の子供たちが「助けて」と叫んでいた。　「私が風を読み間違えたせい」……火の勢いが増し、ハンナは引きずられるようにその場から離されて行く。

うなされるように飛び起きるハンナ。　それは夢で、あの事件は、ハンナに深い傷痕を残したままだった。　風の読み間違いは、決してハンナだけの判断ではないし、消防隊の仲間や、町の警察官イーサン（ジョン・バーンサル）も自暴自棄になるハンナを心配していた。　そんな中、ハンナは森林の山頂にある見張り塔の勤務を与えられ、自然の中でひとり、思い出すのはあの日の山火事の光景で。　悲しみが襲ってきてしまう。
山の天気は変わりやすく、遠くで発生した雷が早いスピードで近づいてきた。　もの凄い音と衝撃が塔に走り、間一髪の所で直撃は免れたものの、ハンナは手のひらを負傷。手を洗おうと川へと向かう。
一方その頃市内では、地方検事の家が、ガス漏れで大爆発を起こしたというニュースが流れていた。　そのニュースを目にした法廷会計士のオーウェン（ジェイク・ウェバー）は怯える。　オーウェンは、息子のコナー（フィン・リトル）を連れ車を走らせるが、父の様子に戸惑うコナーに、オーウェンは言ってきかせる。　「私は正しいことをした」と。　父の仕事柄、何か危険なことに巻き込まれていると察したコナー。　父から「もし自分に何かあったら、信頼できる人に渡してほしい」と手紙を託される。
追っ手はすぐそこまで忍び寄っていた。　重大な秘密のもみ消しに雇われた殺し屋ジャック（エイダン・ギレン）とパトリック（ニコラス・ホルト）は、すでにオーウェン親子の行先を割り出し、峠で待ち構えていた。　オーウェン親子は、モンタナ州の田舎でサバイバルキャンプを営むイーサンとアリソン（メディナ・センゴア）夫妻の元に向かっていた。警察官のイーサンは義弟にあたる。
車が峠に差し掛かかると、脇道に車が故障し困っている人がいた。　気の毒に思いながらも先を急ごうとした瞬間。　正面から銃弾がオーウェン親子を狙う。　車はガードレールを超え落下。　血を流し最期を覚悟したオーウェンは、息子コナーに言い聞かせる。　「小川は川に、川は町に繋がっている。手紙を頼んだぞ」。
泣きじゃくるコナーを逃げさせ、父は銃弾を一身に受けながら車もろとも転がっていく。　コナーは父の言いつけを守り、小川に沿って走り出す。　途中、川で手を洗うハンナと遭遇。　ハンナに見つかり逃げ出すコナーだったが、町へと向かう山が燃えているのに気付く。
この火事では町への移動は無理、ハンナの言う事を信じ、山頂の塔に戻り救助ヘリを待つことにするのだが。

山火事と暗殺者、絶体絶命ですね。
監督はテイラー・シェリダン、「ウィンド・リバー」　https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15620748 もいい作品でしたね。
主演はアンジョリーナ・ジョリー、彼女も動きはじめたという印象ですね。「マレフィセント2」　https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/11/08/060000 が近作ですね。
共に戦う少年・コナー役でフィン・リトル、この子も子役として良かったですね。　ラストシーンはちょっと泣かせてくれます。
そして敵役でニコラス・ホルト、「エジソンズ・ゲーム」　https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/06/27/060000 に出演していました。
エイダン・ギレンは、「ボヘミアン・ラプソディ」　https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15763119 に出演していました。

物語は、森林消防隊員のハンナのお話です。　彼女は優秀な隊員でしたが、大規模な山火事で、自分の判断ミスで隊員と子供達の命を失わせたと、トラウマになっていました。　明るく振る舞う彼女ですが、命を軽んじる行動をしてしまい、友人で警察官のイーサンは、彼女に見張り塔で過ごすように言いつけます。
一方ある汚職の証拠を掴んだ法廷会計士のオーウェンは、依頼者が暗殺され、自分の危険が迫っていると直感します。息子のコナーを連れ、親戚のオーウェンのところに向かいますが、暗殺者の二人は家に侵入、記念写真でオーウェンのところに向かっていると勘付き追いかけます。

今作は巨大な山火事と暗殺者という両面から襲われるハンナとコナー、プロの殺し屋にどう立ち向かうかがポイントですが、ある人物が大きく貢献します。　彼女がいなければ、二人は助からなかった、そんな気がする展開でした。