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戦後最大の誘拐 吉展ちゃん事件

1979年作品、恩地日出夫監督、泉谷しげる 市原悦子 音無美紀子 松山英太郎出演。


吉展ちゃん誘拐事件が起こったのは、高度経済成長期の真っ只中、東京オリンピックの前年。 事件の模様はメディアで大きく報じられた。 だが、解決したのは発生から2年3ヶ月も後のことだった。

犯人は30歳の時計修理工、小原保(泉谷しげる)。 福島県の寒村に生まれ、幼い頃から足に障害を患う彼は、上京して時計職人として働いていたが、借金苦に陥って進退窮まっていた。 彼は実家に帰って金を無心しようとするが、門戸を叩く勇気も出ず、野良犬のごとく村内を数日間さまよい、そのまま帰京。

営利目的の誘拐を思いつき、近所の公園で遊んでいた4歳の男の子・吉展ちゃんを連れ出して、墓地で首を絞めて殺害した。 遺体は適当な墓に隠し、それから男の子の両親に身代金50万円を要求。まんまと金を奪い、17万円足らずの借金を返済したあと、年上の内縁の妻(市原悦子)と再出発を夢みた。

しかし、警察が脅迫電話の録音テープを公開し、小原の知人や肉親たちがラジオでその声を聞いた時から、彼の運命は狂い始める……。


これは私が生まれる前の事件ですね。 何度かドラマ化になったようですが、私が今回見たのは1979年版です。
監督は恩地日出夫、作品を見るのは初めてですね。
主演は泉やしげる、「無頼」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2020/12/17/060000 に出演していました。
市原悦子は、「あん」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/14019573 で記事にしています。


これはテレビのドラマとして作られた作品、当時では実名報道されていますが、今回の作品ではこの犯人の生い立ち、行動、そして事件に至った彼の人間性に触れています。まあ正直だらしなくどうしようもない男で描かれていますね。 そして、彼が金欲しさに誘拐、そしてお金をせしめるんですが、いかに捜査も杜撰で、簡単に金を手に入れたことが今ではちょっと信じられませんし、この男が人質を殺してしまうことに至ったのも何か信じられません。
まあ単純な動機と、あまり細かいことを考えていないことが成功したのかもしれませんし、素朴な感じの電話のやりとりは、あまり罪の意識自体なかったのかもしれませんね。 ただ捕まった後は何か気持ちが楽になったらしく、彼も人間だったということでしょうか?


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