anttiorbの映画、映像の世界

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ヘイター

2020年作品、ヤン・コマサ監督、マチェイ・ムシャウォフスキ アガタ・クレシャ ダヌタ・ステンカ ヴァネッサ・アレクサンダー出演。

大学の図書館では学生たちが各々の課題に取り組んでいる。 真面目で勤勉、田舎から法学部に進学したトマシュ青年(マチェイ・ムシャウォフスキ)もそのひとり。 彼は突然、学部長から呼び出しを受けてしまう。 トマシュの提出した論文に盗用があったという指摘を受ける。
「引用符をつけ忘れただけです」と答えるトマシュ。 しかし大学の判断は厳しいもので、「間違いなく盗用」と言い渡されてしまう。「退学は困ります」と必死に訴えるトマシュ。 何か理由がありそうな切実さだった。 しかし無慈悲にも、彼の除籍処分は決定してしまう。
その晩、トマシュは学費の援助をしてくれているスポンサーの一家と夕食を共にしていた。 裕福なクラジュキ家の面々と、にこやかに会話するトマシュ。今日の出来事はスポンサーである彼らには伝えないつもり。 クラジュキ夫妻(ジャセック・コーマン、ダヌタ・ステンカ)、そして娘のガービ(ヴァネッサ・アレクサンダー)はトマシュと同じ大学に通っていて、トマシュは彼女に好意を寄せていた。
彼らはトマシュのことを愛称で呼び、礼儀の正しさを褒める。 トマシュもそれに柔らかく応対し、夫妻に苺ジャムをプレゼント。 絵に描いたような団欒。 そしてトマシュは「長居してはご迷惑ですから」なんて言いながらクラジュキ家をあとにする。
トマシュが帰った後。クラジュキ一家は途端にトマシュのことを馬鹿にしはじめた。「エビを食べるのに苦労していたぞ」貧乏な田舎者だと笑うのだった。 しまいに苺ジャムを雑に使用人に渡してしまい「苺ジャムって……!」とクスクス笑う始末だった。
しかし、トマシュ、全部聞いていた。 あえて置き忘れたスマホに全ての音声を録音していた。 何食わぬ顔で「スマホを忘れた」と戻り、回収。 録音を聴きながら彼は寮に帰る。

なかなかシニカルな作品でしたね。
監督はヤン・コマサ、作品を見るのは初めてですね。
主演はマチェイ・ムシャウォフスキ、ポーランド作品なので、なかなか見る機会がある俳優さんはいないですね。
アガタ・クレシャだけが、「イーダ」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/13011964 を記事にしています。 今作では、トマシュの上司役をしています。
 
物語は、引用したつもりだったのが盗用だと言われ、退学になってしまった大学生のトマシュのお話です。 彼は、クラジュキ家から支援を受けていますが、そんな中、まず彼は彼らの家庭に行き、雰囲気を調べに行きます。 もちろんいずれバレてしまいますが、まずは自分に対する支援、自分に対する本音を確認します。
そして彼は、それを踏まえたうえで、退学を報告し、そして働き始めます。 そしてある行動に出て行きます。
 
今作は、このトマシュという青年が、だんだんと怪物になって行くお話ですね。 したたかさを感じるトマシュですが、途中から政治的な思想を利用して、恐ろしい計画を立て始め、実行していくんですよね。
実際にあった銃乱射事件がその部分であり、恐ろしい結末になって行きますが、それとは別にトマシュのラストが意外な感じがしました。
 

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大学で学んでしたトマシュだが

 

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いきなり退学を宣告される

 

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何とか食い下がったが、結局は

 

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そして彼は一転

 

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就職をして

 

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ある作戦に出る

 

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