2017年作品、大林宣彦監督、窪塚俊介 満島真之介 長塚圭史 柄本時生出演。
1941年の春。 佐賀県唐津に暮らす叔母(常盤貴子)の元に身を寄せる17歳の榊山俊彦(窪塚俊介)の新学期は、アポロ神のような逞しい美少年・鵜飼(満島真之介)、虚無僧のような吉良(長塚圭史)、お調子者の阿蘇(柄本時生)ら学友を得て“勇気を試す冒険”に興じる日々。
一方で、肺病を患う従妹の美那(矢作穂香)に恋心を抱きながらも、女友達のあきね(山崎紘菜)や千歳(門脇麦)と“不良”なる青春を謳歌していた。 しかし、我が「生」を自分の意思で生きようする彼らの純粋で自由な荒れぶる日常は、いつしか戦争の渦に飲み込まれてゆくのだった……
近年の監督のタッチはこうであり、そして長いんですね。
大林作品は、正直なところ最近は見づらいのが私の感想です。 きしくもお亡くなりになったのが、最新作の公開予定日という映画のために一生をささげたような感じがしました。「野のなななのか」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15576518 、「この空の花 長岡花火物語」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15575129 と、反戦色の強い作品ですが、その集大成のような感じがした本作だと思います。
主演は窪塚俊介、「エリカ38」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15980450 が近作ですね。
そして満島真之介、「キングダム」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15942512 が近作出演です。
物語は日本が第二次大戦に参戦していく、特にアメリカとの戦闘開始の時ですね。 1941年、佐賀県唐津が舞台で、高校生の男4人と、女3人が、江馬圭子の家に体が弱く伏しがちの美那のもとに集まり、個性のぶつかり合いをして、それに女性たちが絡んでいく青春劇です。
しかし時代は戦局が徐々にヒートアップしていく、さらに徴兵される人間とそうでない人間が分かれ、生き残っていく人間、そして、いびつな交わりが展開していきます。
大林作品は、私は好きな監督の方で、結構記事にもしています。 尾道三部作だったり、「異人たちとの夏」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/7130260 のようなホラー、ファンタジーが好きで、近年はいずれ書きますが「理由」なども監督ならではのタッチが生きていたと思います。
しかし、今作もそうですが、ここ数作は正直見づらい作品が続いてしまったというのが個人的見解です。 世代的には親に近い世代なので、ちょっと感じ方、描きかたに隔たりができてしまったのかもしれません。 最終監督作は、公開されたら行きたいと思っています。
男女6人と叔母
4人の男たち
3人の女たち
俊彦は
美那に恋心を
しかし戦火は強くなっていく