投資詐欺の容疑で国際指名手配されていた渡部聡子容疑者(浅田美代子)はタイに滞在しているところを当局に拘束され、日本に強制送還され、機内で逮捕された。
護送車に乗った渡部聡子を報道陣が取り囲み、「一部の報道では10億円以上を集め、それを私的利用したと言われていますが」と問いかけられ、聡子は笑みをうかべ、「いやだ、そんなの。 私も被害者の一人ですから」 と応え、「今日もおきれいですね」 という声にわるびれず 「ありがとう」 と微笑むのだった。
クラブでホステスをしながら、健康食品を扱うビジネスを手がける渡部聡子は、ある日喫茶店で、上品な和装の女性(木内みどり)に声をかけらる。 あなたのお話を聞いていて商品が気になったと女性は言うと、一つ12000円の商品を15個、ぽんと現金で支払い聡子を驚かせる。 女性は伊藤と名乗り、今度すごい人をあなたに紹介するわと名刺を差し出だす。
数カ月後、伊藤が、聡子が勤めるクラブに男を連れてやってきた。 男の名は平澤(平岳大)と言い、世界をまたぐビジネスを展開していると自己紹介する。 あなたが伊藤さんの支えになってあげてください、人は誰かの役にたつことが一番幸せなのです、という平澤に、私にできるかしらと満更でもない調子で聡子は応えた。
聡子は自分の顧客に、平澤が手がける途上国支援事業を紹介する。 巧みな平澤のトークに何人もの人が興味を示し、聡子が彼らからのお金を受け取る役目を担うことになるのだった。
伊藤は聡子に平澤と関係を持つことを暗に薦める。 集めたお金を平澤が待つホテルの部屋に持参した聡子は、平澤と関係を持ち、彼らのもとには続々と金が集まってきた。
聡子は、年配のパトロンを侍らせて、豪邸を買ってもらい、介護施設に入れていた母親の薫(樹木希林)を呼び寄せる。 そして、高級車を乗り回し、自宅に顧客を招いて、旨い話をしては金を集め、贅沢三昧の日々をし始める。
ある日、聡子は平澤が顧客の女性と関係をもっていることに気付き、彼を裏切る。 金を彼のもとに収めず、私的利用を始めたのだった・・・
これはなかなか上映館が少ないんですが、池袋は混んでいました。
そして平岳大、「荒神」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15838200.html というドラマ作品に出演していますし、「検察側の罪人」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15654207.html にも代議士役で出演していましたね。
物語は、実話ベースのある女詐欺師?のお話です。 彼女はただの初老のホステスでした。 しかし顧客も多く、健康食品をさばきながら小遣い稼ぎをしている、そんな女性でしたが、ホテルで言葉巧みに売っているところに謎の女性が近づいてきます。
彼女は伊藤と名乗り、ある人に会わせるという言葉から、平澤を紹介してきます。 いろんな裏の仕事をして、そこには大金を扱うことになる、表に出ないところで大きな金が動く、その手伝いをしてほしいといわれ、彼女は誘いに乗り、男と女の関係になって行きます。
そして金がどんどん集まって行きますが、平澤は若い女に流れていき、二人の関係も終わっていくんですね。
今作は亡くなった樹木希林さんの企画で、浅田美代子のために彼女は映画化をしようと声を掛けたそうです。 もちろん彼女も出演、公開順では後1作出演作があるようです。 浅田美代子自身は、もうちょっと後で撮ろうと思っていたとラジオ番組で行っていましたが、樹林さんがお尻を叩いてはやく映画化になったそうです。
実話がベースということですが、本当に60過ぎの女性にここまでいろんな人間が引っかかるんでしょうか? 謎多き作品、お話でしたね。