稲が青々と育つ田んぼに、風が吹き美しい青田波が立つ。 この田園風景の一本道を歩いて行くと、大きな一本杉のあるY字路があった。 その側の中前神社では、夏越祭りが行なわれていた。 祭りの賑わいの中、男の怒鳴り声が聞こえてくる。
「誰の許可もらってここで商売してんだよ」。 偽ブランド品を販売する出店の女・中村洋子(黒沢あすか)が、ヤクザの男に絡まれていた。 店を手伝っていた息子の豪士(綾野剛)は助けを求め、主催グループのリーダー・藤木五郎(柄本明)の元へ駆け付ける。
騒動は収まったものの、五郎と妻・朝子(根岸季衣)は、この親子としょっちゅう会っているにも関わらず、豪士が口が利けたことに驚いていた。 それほどまでに無関心だったのだ。
豪士が来日したのは7歳の時だった。 母の洋子という名は、日本で呼ばれている名前で、彼女は海外からこの地区の農家へ嫁いできたのだった。 しかし結婚生活は2年も持たなかった。 離婚後、母国に残していた息子・豪士を日本へ呼び寄せ、洋子はその後も何人かの日本人男性と付き合っては別れを繰り返していた。
騒動は収まったものの、五郎と妻・朝子(根岸季衣)は、この親子としょっちゅう会っているにも関わらず、豪士が口が利けたことに驚いていた。 それほどまでに無関心だったのだ。
豪士が来日したのは7歳の時だった。 母の洋子という名は、日本で呼ばれている名前で、彼女は海外からこの地区の農家へ嫁いできたのだった。 しかし結婚生活は2年も持たなかった。 離婚後、母国に残していた息子・豪士を日本へ呼び寄せ、洋子はその後も何人かの日本人男性と付き合っては別れを繰り返していた。
豪士もまた仕事も続かず、今は母が男と暮らすために出ていった団地にひとりで住んでいた。 親子は偽のブランド品を売りながらの貧しい生活だったが、仲睦まじく暮らしていた。
その夜、事件は突然起きた。 五郎と朝子の元に、孫娘・愛華が小学校から戻らないと連絡が入る。 日が暮れても戻らず、警察が動き出しが、心配する地区の者たちは、Y字路に集合していた。
愛華と最後にいたのは一緒に下校していた同級生の紡だった。 このY字路で別れたのが最後となっている。「誰かいなかったか?声をかけられなかったか?」。 大人に質問され、すっかり怯えていた。
紡の父親は懸命に用水路を探す。 側には、豪士の姿もあった。地区の者たちは、手分けして広範囲を探しまていると、赤いランドセルが見つかるも、愛華は帰ることはなかった・・・
その夜、事件は突然起きた。 五郎と朝子の元に、孫娘・愛華が小学校から戻らないと連絡が入る。 日が暮れても戻らず、警察が動き出しが、心配する地区の者たちは、Y字路に集合していた。
愛華と最後にいたのは一緒に下校していた同級生の紡だった。 このY字路で別れたのが最後となっている。「誰かいなかったか?声をかけられなかったか?」。 大人に質問され、すっかり怯えていた。
紡の父親は懸命に用水路を探す。 側には、豪士の姿もあった。地区の者たちは、手分けして広範囲を探しまていると、赤いランドセルが見つかるも、愛華は帰ることはなかった・・・
なかなか重い作品ですね。
そして杉咲花、「十二人の死にたい子どもたち」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15850838.html が近作出演です。
佐藤浩市は、「記憶にございません!」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/09/22/060000 ではなかなかいい役をしていましたね。
物語は田舎で起こった少女行方不明時間が発端でした。 T字路で別れた二人の少女、その一方の愛華の行方がわからなくなりました。 祖父の五郎浜地の顔役でしたので、村を上げての一生捜査になりました。 そして彼女の赤いランドセルは見つかりますが、彼女はとうとう発見されませんでした。 そして、時間だけが過ぎて行きますが、最後に別れた少女紡派大きなトラウマを背負って生きていくことになって行きます。
一方の、豪士は外国人の女性が日本の過疎に来たという母との母子家庭でした。 だからほとんどしゃべらない青年で、仕事も母の怪しい商売の手伝いをしているんです。 そんな彼も孤独でした。紡とはそんな縁で近しい存在になっていくんですが。
今作は、お話自体が大変重いですね。この後佐藤浩市演じる田中善次郎がここに引っ越してきますが、彼の境遇もまた悔しい感じが残りますね。
原作は二つの短編が元になっていて、それぞれ実話ベースなんですね。 テーマとしては、なかなかこの閉鎖された社会に馴染めない人間のもがきが描かれています。 それぞれもがき苦しみ、あるものは逃げ、あるものは自殺し、またあるものは爆発していきます。
世間で事件になるそんな凶悪な犯罪には、別の側面があるんでしょう。 しかし消えた愛華は生きていたんでしょうかね?
実際の事件もこれは犯人がわからなかったようです。
祭りの時に母が絡まれる豪士
そんな彼は少女と実は会っていた
そしてその少女の行方がわからなくなり
豪士も捜すのだが
そしてもう一人の少女は成長する
一方Uターンしてこの地に戻ってきた田中
そして豪士が疑われる
田中も村八分にされる