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タレンタイム~優しい歌

2009年作品、ヤスミン・アハマド監督、パメラ・チョン、マヘシュ・ジュガル・キショール、モハマド・シャフィー・ナスウィ、ハワード・ホン・カーホウ出演。

ある高校で、音楽コンクール “タレンタイム” が開催されることになった。 教師のアヌアールは、テスト中の同僚教師タンに協力を仰ぎ、教師の部で出場する約束を取り付ける。
タレンタイムを主宰する指揮を取るのがアディバ先生で、アヌアールは彼女の気を惹きたい気持ちがあるのだった。
そして生徒の中でこのコンクールに出場するオーディションが行われることになる。ピアノの上手な女子学生ムルー(パメラ・チョン)、二胡を演奏する優等生カーホウ(ハワード・ホン・カーホウ)、成績優秀で歌もギターも上手な転入生のハフィズ(モハマド・シャフィー・ナスウィ)たちが審査で残っていくが、どうしようもないレベルの子も多くアディバはどんどんバッサリと切っていく。
数人の一次通過者が選ばれる中、マヘシュという少年がムルーの送り迎えをバイクで行う事になった。 彼の家庭は母子家庭で、父親は亡くなっていた。 母(Sukania Venugopal )は彼を大事にしていて、それを姉・バヴァニ(Jaclyn Victor)がいつも不満に思っていた。 叔母のヴィマラとの4人暮らしだが、叔父のガネーシュが絶えず気にしてくれていて、彼のために小遣いをくれていた。
ハフィズは入院中の母・エンブン(Azean Irdawaty)の見舞いは欠かさなかった。 しかし彼女はどうやらガンらしく、激しく嘔吐している時があった。 彼は、テストの最中、自作のサイコロで回答を記入していた。 しかし彼は成績は優秀で、彼なりにある実験をしていたというのだった。 おかしく思った担任は彼に追試をしたところ、全問正解だった。
そんなある日、マヘシュの叔父が殺される。 その日彼はムルーの迎えに行けなかった。 彼女はその事を聞きマヘシュにお悔やみを言うのだが彼は返事もしなかった。 しかしハフィズが、マヘシュの耳が聞こえないことを教えてくれる。 今まで愛想がない嫌な奴だとマヘシュのことを思っていたムルーは、彼の優しさを感じ、二人の仲は急速に近くなっていく。
しかし人種、宗教、民族の壁が次第に少年少女たちに襲ってくるのだった…

監督のヤスミン・アハマドは、この作品が作られた年の7月に脳内出血のため51歳でなくなりました。 非常に惜しい監督でしたね。 そして8年経ってようやく日本での公開が決まったという事です。
主要な少年少女4人は、もうこの作品に見事に溶け込んでいる感じですね。 素晴らしいの一言でした。
この作品、コミカルなシーンから始まります。 二人の男性教師のやり取りがコントのようで、それを影から見ている職員が、この二人はゲイではないかと誤解するようなシーンが最初なんですね。 さらに試験を受ける生徒の態度もちょっとおかしな感じで、一体この映画のテイストはなんなのか? という感じで始まるんですね。
“タレンタイム” という音楽コンクールのオーディションも、お笑いオーディションのような感じなんですが、その中で高い音楽性を示した3人のシーンから、一気に話が変わって行きます。 そして三者三様のいろんな背景が描かれていくんですね。
舞台はマレーシア、ある意味人種の坩堝で、宗教、言語、民族が多様な国家。 だから同じクラスでも、それぞれの風習が違い、軋轢の結果、ちまたでは殺人まで起こってしまうんですね。
しかし子供はそんな事はあまり関係がないこと、いろんな風習の中でで起こる恋、音楽、友情、それを見事に結実していく作品でしたね。 監督は実は次回作は日本を舞台の作品を撮ろうとしていたようです。
新作はもう見ることはできませんが、旧作すべてをぜひ見たくなる、女性名監督だと痛感しました。

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タレンタイムが開催される

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ムルーはピアノで弾き語りをする

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マヘシュが彼女の送り迎えに選ばれる

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始めは誤解もあったが、二人は愛し合うようになって行く

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マヘシュは姉に彼女を愛したことを伝える

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ハフィズには重篤な母がいた

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そしてタレンタイムの前日、母は旅立ってしまう

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