anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気

2015年作品、ピーター・ソレット監督、ジュリアン・ムーアエレン・ペイジ出演。

ニュージャージー州オーシャン郡。 20年以上、警察官という仕事に打ち込んできた正義感の強い女性・ローレル(ジュリアン・ムーア)は、デーン(マイケル・シャノン)という相棒と、数々の事件に向かい、今回もドラッグを摘発することが出来た。 少々危険が付きまとうが、仕事は充実していた。
デーンはある日、家から少しはなれたところで、バレーボールのサークルに参加した。 そこで声をかけられたのが、ステイシー(エレン・ペイジ)という若い女性だった。 彼女は人目見て、ローレルが気に入ったようだった。 そう彼女は同性愛者であり、ローレルも同じだとわかったのだ。
すぐに電話番号を聞き、会う約束をする二人。 しかしローレルは娘くらいの年齢のステイシーとの恋に躊躇するのだった。 しかし一途なステイシーにだんだんと心を開いていくローレルだった。
二人が初めて行ったバーに、ローレルの同僚の若い男の刑事がいた。 そこは同性愛者の集まるバーで、翌日その刑事はローレルに、昨日の事は黙っていて欲しいと必死に言ってくる。 彼女は他言はしないと約束をするのだった。
ローレルとステイシーは郊外に一軒家を買い、一緒に暮らし始める。 そこは広い家で、ガレージもある。 バイクに乗るステイシーだったが、ローレルはバイクを乗ることを禁じる。 絶えず心配をしなくてはならないからだった。
二人は、家を修繕し、犬を飼い、穏やかで幸せな暮らしが始まるのだった。 そしてなかなか職に就けなかったステイシーも、車の修理という特技を生かし、やっと修理工場での仕事が決まるのだった。 順調な生活の日々が続くはずだった。
ある日同僚のデーンが、引っ越し祝いを持ってきた。 しかし二人の同棲を知って驚くデーン。 彼はローレルのことが好きだったのだった。
初めてローレルが同性愛者と知ってショックを受けるデーン。 知らない間にデーンとのコンビを隠れ蓑にして、いままで自分のことを上手く隠していたことに謝るローレル。
しかしある日、ローレルは体の痛みを感じ、検査を受けにいく。 そこでの診断は肺に腫瘍があるのではというものだった。 すぐに精密検査が始まり、結局彼女は、ステージ4の肺がんという診断が下された。 病に冒されてしまう。
そこで、自分がいなくなった後もステイシーが家を売らずに暮らしていけるよう、遺族年金を遺そうとするローレル。 しかし、しかし法的に同性同士に、それは認められていなかった。
残された時間の中で、愛する人を守るために闘う決心をした彼女だった・・・

今はLGBTQというそうですね。 レズビアン、ゲイ、バイセクシャルトランスジェンダージェンダークィアというくくりが最近なっているそうで、ちょっと前はLGBTでしたね。 今回の二人はレズビアン、もちろんこれは実話です。
監督はピーター・ソレット、長編作品3作目ですが初鑑賞です。 主演の二人はジュリアン・ムーアエレン・ペイジ。 ジュリアン・ムーアは 「アリスのままで」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13207391.html からまた闘病記になっています。 今作では肺がんの末期でした。
ただ今作はそれよりも、パートナーに遺族年金を残そうと、奮闘するお話ですね。 レズビアンの愛し合っている二人、刑事という事で、危険な職業であるとはいえ生活は安定しています。そして二人はパートナー申請までは済ませて、新しい生活までは順調なんですね。新居もちょっと離れた静かな住宅地、上手く近所と付き合えれば問題は無いはずでした。
遺族年金は夫婦でないと支給はされないんですね。 そしてここニュージャージーは保守的な地域、郡政委員会という5人が動けば支給の運びとなるんですが、なかなかこの5人が厄介。 しかしその中で、ジョシュ・チャールズ演じるブライアンだけは、理解があるんですが、他の4人にいったんは押し切られてしまう。
現実のお話なんで結末はハッピーエンドというか、権利を勝ち取るんですが、この作品はとにかくエレン・ペイジの一途さが健気で泣けます。 年下の彼女の方が “夫”なんですね。
病院に担ぎ込まれたときに彼女が 「妻の心配をして何が悪い!」 と啖呵をきるところはちょっとすごかった。 このお話をきっかけにアメリカが大きく動くことになるんですが、その先鞭をつけた貴重なお話です。
スティーヴ・カレルが見ものです(^^)

イメージ 1
やり手の刑事のローレル

イメージ 2
彼女はステイシーと出会う

イメージ 3
パートナー申請をする二人

イメージ 4
しかし肺がんが見つかり

イメージ 5
何とか遺族年金を残そうと戦いを始める

イメージ 6