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64-ロクヨン-前編

2016年作品、瀬々敬久監督、佐藤浩市主演。

わずか7日間で幕を閉じた昭和64年(1989年)、D県警管内で7歳の少女・雨宮翔子(平田風果)が誘拐される事件が起こった。 その日、翔子は一人で出かけていった。 そして夜になっても帰ってくることは無く、脅迫電話が掛かってきたのだった。
捜査一課特殊犯捜査係に所属していた三上義信(佐藤浩市も、追尾班として初動捜査に加わっていた。 松岡勝俊課長(三浦友和)と一緒に現場に着いたとき、もう録音係りはスタンバイ完了していた。 いつでも、電話が掛かってきてもいい体制をとっていたのだが。
そして、三上たちは犯人から要求された2000万円の身代金を運ぶ父親の車を追った。 だが犯人の方が上手で、何度も場所を返させられ、最後は橋の上から指定されたキャリーバッグを落とすよう支持を受け、父親の雨宮芳男(永瀬正敏)は支持通り川に投げ込んだ。
しかし、身代金はまんまと奪われ、5日後に翔子の遺体が鉄塔の横に止まっていたスクラップの車のトランクから無惨な状態で発見される。
昭和天皇崩御で悲しみに暮れると共に、新元号 「平成」 の制定で新しい時代の幕開けに色めき立つ世間とは裏腹に、幼い少女の死と遺族の慟哭を目の当たりにしたD県警は、平成の世に紛れた犯人を逃がすまいとこの事件を “ロクヨン” という符丁で呼び解決を誓うが、遺族に吉報がもたらされないまま時は過ぎ、捜査本部は専従班に縮小され、名ばかりの継続捜査状態となっていた。
平成14年(2002年)、捜査二課次席まで出世していた三上は、突然警務部への異動を命じられ、広報官に任じられる。 2年で刑事に戻るつもりで仕事に邁進し広報室の改革を目指すが、赤間警務部長(滝藤賢一)からは上が決めたことを伝える窓口になり、自分が考える必要はないと忠告され、三上もある理由からそれに従わざるを得なかった。
三上には元ミス県警の美しい妻・美那子(夏川結衣)と高校生の娘・あゆみ(芳根京子)がいる。 だが、あゆみは父とよく似た醜い自分の顔と美しい母の顔を憎むようになり、高校を不登校がちになり、ついには部屋に引きこもるようになってしまっていた。
カウンセリングを受けさせるなどして、状態は徐々に良い方向へ向かっているかに思えたが、整形を反対されたあゆみが家出してしまう。 あゆみの捜索を全国の警察に口利きしてくれたのが他ならぬ赤間で、事あるごとにあゆみの件を持ち出し、自分の意に従わせようとする赤間の言動に、三上は苛立ちを禁じえない。
広報官として、苦悩する三上、記者クラブとの間である亀裂も入ってくるのだった・・・

後編と一緒に見ようと思って我慢をしてきたこの前編、ようやく見ました(^^) 本当に事件の勃発と、三上が広報官として苦悩するところに徹したお話でした。
監督は瀬々敬久、なんと言っても大長編の 「ヘヴンズ ストーリー」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9607080.html や 「アントキノイノチ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/8880583.html が印象に残っている監督。
今作は久しぶりの拡大公開作品の監督でしたね。 物語は昭和64年というたった7日間しかなかった昭和の最後に起こった事件のお話です。 ある程度の年の人には、昭和天皇崩御のときは、何か国中が止まった感覚を味わった気がします。
当時私は、販売店に勤めていて、店が休むのは定休日の月1回でした。しかし “大喪の礼” というその日は、さすがに臨時定休日になりました。 外で軽い感じで遊んではいけないというお達しも出ていたんで、私は後輩を家に呼んでのんびりすごしていました。
だから警察の捜査もスピードが遅くなったことでしょうが、実はそれだけでないんですね。
この前編は、ラストに大きくお話が動きます。 ここで終わりなのは酷ですが、後半をお預け食らうのは前後編の宿命ですね。

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被害者の父の雨宮、必死に身代金を持ち移動する

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録音犯・・・

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そして14年後広報官になった三上

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しかし、記者クラブともめてしまう

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そして娘の家出も

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