anttiorbの映画、映像の世界

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ヘイトフル・エイト


どこまでも続く白銀の世界。 北部の元騎兵隊で今は賞金稼ぎのマーキス・ウォーレン(サミュエル・L・ジャクソン)が、レッドロックへ運ぶお尋ね者3人の凍った死体を椅子代わりに座っている。 寒さで馬がやられ、誰かが通りかかり拾ってくれるのを待っているのだ。
やがて1台の駅馬車がウォーレンの前で停まる。 馬車の客は、同じく賞金稼ぎのジョン・ルース(カート・ラッセル)。 腕にはめた手錠の先には、連行中のデイジー・ドメルグ(ジェニファー・ジェイソン・リー)が繋がれていた。
1万ドルもの賞金をかけられた重罪犯のその女は、散々殴られた顔で不敵に笑っている。 迫り来る猛吹雪から避難するため、ルースはレッドロックまでの中継地でうまいコーヒーにシチュー、装飾品から武器まで何でも揃っているミニーの紳士用品店へ向かうという。
何とか乗せてもらおうとするがルースはなかなか応じようとしない。 武器を預かることは当たり前として、ウォーレンはあるものをルースに見せる。それはなんとリンカーンの手紙だった。 彼はリンカーンと文通しているペンパルだというのだった。
その手紙を見せ信じたルースは、ウォーレンを馬車に乗せた。 しかしもう一度馬車の中で見ようとした時、デイジーがそれに唾を吐きかけたので、怒ったウォーレンはデイジーを張り飛ばし、勢い余ってルースも馬車から落ちてしまう。
さらに途中、遠くからこちらに向かってくる人物がいた。 クリス・マニックス(ウォルトン・ゴギンズ)という男で、彼は自分は新任保安官だと名乗る。 ルースはいきなり二人の男が雪の中現れたのを不審に思うが、手錠をさせ、マニックスも乗せる。
ミニーの店へ着くと、見知らぬメキシコ人・ボブ(デミアン・ビチル)が現れ、母親に会いに行ったミニーの代わりに店番をしていると話す。 6頭の馬を納屋に入れるのを、ウォーレンが手伝うことになるが、彼はミニーの店をよく知っていて、何かボブが胡散臭いことに気がつく、しかし今は彼は事を荒立てようとはしなかった。
ルースは早速ストーブの上のコーヒーを飲むが、ボブが作ったらしいそれは泥水のようにマズく、自分の手で淹れ直す。 店には3人の先客が吹雪で閉じ込められていた。
絞首刑執行人のオズワルド・モブレー(ティム・ロス)は、洗練されているがどこか胡散臭い英国訛りの男。 カウボーイのジョー・ゲージ(マイケル・マドセン)は、何を考えているかわからず、母親とクリスマスを過ごすために帰る途中だということ以外は一切語らない。 そしてサンディ・スミザーズ(ブルース・ダーン)は、大勢の黒人を虐殺した南部の元将軍。
ルースはこの怪しげな男たちに疑いの目を向けていた。 この中にドメルグの仲間がいて奪還するチャンスを待っているのではないか。 あるいは1万ドルのお宝を横取りしようとしているのではないか?
危ない男たち、そして一人の女、このシチュエーションで何が起こるのか?…

久しぶりの新作、前作「ジャンゴ 繋がれざる者http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/8753038.html から丸3年待ちに待った感じでした。 また今作も、最近のタランティーノ作品の常連と、さらに濃いメンバーを集めたコッテリの作品でした。
今作も160分を超える長い作品なんですが、私にとって彼の作品は、細かいところも見逃したくないところなんで、集中した3時間でしたね。
まあ、これだけのメンバーを集めているだけでも、どう絡ませていくのか?脚本も今回も監督自身が書いているので、その辺りもしっかり役付けをしているんですね。
またエンドロールで、キャストが出てこないんで、冒頭をしっかり見ていないと、あとで振り返れませんので、さらに集中が必要です。
ネタバレ厳禁なんですが、ここに書かれているメンバーのほかある人物がいます。
彼がどこで出てくるのか? そして独特の結末がまた監督ならではでした。
誰が生き残るのか? 生き残れるのか? 誰も信じることができない、南北戦争後の世界観の中の悪い男たち+女のお話です。
見ごたえ十分!

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雪の中現れた黒人・ウォーレン

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目にクマを作っているデイジー

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ミニーの店にいたモブレー

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ジョー・ゲージ

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サンディ・スミザーズ

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そしてあるきっかけから何かが始まる

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