anttiorbの映画、映像の世界

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遠くでずっとそばにいる

2013年作品、長澤雅彦監督、倉科カナ主演。

27歳の志村朔美(倉科カナ)は病院のベッドで目を覚ました。 待合室には一人の中年の男・谷口正之(六角精児)がいて、軽い感じで朔美は話しかけていく。
朔美は交通事故で記憶障害が起こり、10年分の記憶を失ってしまっているのだった。 頭に包帯を巻き、腕にも大きな包帯をしている。 母の美枝子(岡田奈々)は喜んでいたが、頭の中だけが17歳に逆戻りしてしまった朔美は、自分の周辺で突然起こった変化に戸惑いながらも、その状況を楽しんでいた。
病院で会った細見良彦(中野裕太)に対しても、やはり彼女の中では高校生のままだったが、もう27歳になり働いている。 不慣れなことがあるので、美枝子は、大島薫(伽奈)に時間があればついてもらう事にする。 薫はホルモン注射をしており、男化している。 もう外見は男のようなのだし、声も男に近くなっている。
周りの人たちは、事情を大体知っているので、朔美の退院パーティまでやってくれるのだが、やはり記憶の欠如から、みんなが凍りつくようなことを言う朔美だった。
そしてやはり、10年の出来事が気になり始め、恋人と思われる細見良彦や、薫に彼女が事故に遭う前の話を聞いたり、よく行っていた場所、そしてとうとう事故現場にも行くことになっていくのだった…

長澤監督作品は、初めてだと思います。 というのは昔に見ているかもしれない作品はちょっと記憶が薄れているから。 邦画は基本なるべく見ているので、見始めて、これ見たことがあるとい う作品も多々あるんですよね(^^)
物語は、一種タイムマシンで未来に来たような記憶障害の女性・主役の朔美を倉科カナが演じています。 先日記事にした「珍遊記」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13940869.html での型破りな役と、台詞。まあ売って替わって悲劇のヒロインですが、ノリは意外に近いかも。 脇での彼女の作品は多く見ていますが。
彼女は、消えてしまった過去を徐々に探していきます。 ただ事故に遭ったから、記憶が消えているだけでなく、周りが腫れ物に触るようにしている態度からだんだん違和感を感じ始めます。
頭の包帯は事故に遭ったからでしょうが、手の包帯もそうなのか? 彼女が飲み会で口にした男はなぜいないのか? そして今までの職場だったり、事故現場、そして決定的なところは、彼女を罵倒する女性がいたことですね。
お話の中の朔美は終始一貫軽い女性、ある種子供のような雰囲気です。 まあ女子高校生のままという事なんですが、逆にそれに浸っている、楽しんでいる、裏を返せば思い出したくないという裏返しに、本能的になっている感じがするんですね。
人間忘れたいことっていっぱいありますね。 でもそれで解決できることは基本ない気がします。 
主人公はどうなっていくのかを見る、自分見つけの心の旅の映画でした。

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母がガイドのように頼んだ薫

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自分と昔近かった存在の細見良彦

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しかしだんだんそのほかの人間も

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彼女にかかわっていたことがわかってくる

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10年を取り戻すことが、彼女にとっていいことなのか?

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