anttiorbの映画、映像の世界

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ウォーター

2008年作品、クリスティアン・テーデ監督 セバスティアン・シュトレーベル テレサ・ヴァイスバッハ出演。

ボールを追いかけている少年、大きな屋敷で、少年が見た物は、ホールに下がった首を吊った死体だった。 しかし少年は何食わぬ顔で、外に出て行った。
こんな伝説がある。 残酷な方法で干潟で殺された人間は、二世代後に幽霊となって戻ってくる。 幽霊は犯人の子孫の夢に姿を現し、復讐するのだ。 人はその幽霊をゴンガーと呼ぶ。
フィリップ(セバスティアン・シュトレーベル)は久しぶりに故郷へ戻ってきた。 車を飛ばしている。 携帯がかかって来たので電話に出ていると雑音が入り、急に雨が降ってきた。 アルトブンシュテット、彼の生まれ故郷だ。
不意に前方に人影が見え彼は急ブレーキを踏んだ。 しかし何も轢いていない。 そして雨は急に止んでしまった。 携帯が復活した。 しかしすぐに彼は切って車を走らせた。
途中バイクを止めていた女性にハネを飛ばすが彼は気がつかない。 彼が向かった先は、無人の屋敷だった。 ここは彼の一族の館だったが、今は誰も使っていない。家具には布がかけられ、人気は全くない。 昼間なのに無気味だ。
実はここでは、彼は少年時代につらい記憶があった。 地下室で事故があり、両親が亡くなっているのだ。 彼は暗闇が苦手で、悲鳴を聞いて助けを呼びに行ったが、手遅れで両親は中毒死していたのだった。 少年期のトラウマになっている。
ここに来たのは祖父が死んだので、ここの相続人になっているからだった。 しかしそんなことがあって祖父は彼を他人の養子に出して、今まで縁のない生活をしていたのだった。 そう、故郷という気持ちを彼は持っていないのだった。
そこに現れたのは、市長で、ここを10万ユーロで買うというのだ。 そんな安くは売らないとフォリップが言うと、いろいろ理由を付けて11万まで価格を上げてくる。
ヘルマ(テレサ・ヴァイスバッハ)は変な夢を見た。 公園のようなところで霧がかかっており、水浸しの少年が男を殺す夢だった。 うなされて飛び起きたのだが、ベッドの横がぬれていた。
その夜フィリップは、酒場に来た。 その店にかかっている写真に自分が写っていた。 ここはマーティンという幼馴染の店で、そこの兄のペレもやって来た。 二人は市長の孫だった。 ペレは市長の秘書をしている。 15年ぶりだった。
その頃ヘルマは夢のことを母に話していたが、母はなぜか怯えるだけだった。 そしてこの夢が最初の惨劇の始まりだった・・・

ドイツ映画のホラーです。 2008年作品なんですが、なかなかデータがないんですね。 監督と二人の主演くらいしか照合できませんでした。
でもこれ意外と面白いんですよね。 原題は 「GONGER」 なんですが、その説明が冒頭にあります。 邦題が 「ウォーター」 なんでちょっとありきたりであり、他作品と混同されてしまいます。
しかし謎解き、陰謀、しかし最後のどんでん返しもあり、ヒロインのヘルマ役のテレサ・ヴァイスバッハも可愛いし、良い作品だと思うんですが。
物語は、酒場の写真に写っている5人の少年少女の祖父の時代の話から始まっています。 上記の他にアイケという、薬注の男がいるんですが、まず初めの犠牲者が彼で、すぐに生贄となります。
どうしてゴンガーが蘇ったのか? お話は孫5人が揃ってしまったからということなんですね。 でもゴンガーの正体は、ここに大きなカギがあり、それが上手くひねってあるんですね。
必死に隠そうとする親や生存している祖父たち、でもそこに各々の思惑、欲などが入り混じって物語は進んでいきます。
95分というホラーならではの時間ですが、これは結構お勧めの展開を見せてくれる作品です。

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赤いボールが転がっていく

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ボールとともに外に出る少年

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そして海岸でボール遊びをする少年

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フィリップは帰ってきてヘルマと会うが、これが開始の合図だった

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それは昔の少年たちの行動にさかのぼる

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