anttiorbの映画、映像の世界

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黄昏

1981年作品、マーク・ライデル監督、キャサリン・ヘプバーンヘンリー・フォンダジェーン・フォンダ出演。
 
初夏のニューイングランド地方。 「ゴールデン・ポンド」 と呼ばれる湖のほとりに、サイヤー一家の別荘があった。 引退した大学教授ノーマン(ヘンリー・フォンダ)と妻エセル(キャサリン・へッブバーン)が、今年も夏をこの別荘で過ごそうとやってきた。
年に一度来る場所だが、さすがにいろいろガタが来ていて、修理が必要なところもあるようだ。 まだまだ口が達者なノーマンは、妻に対しても皮肉ばっかりだが、それをあるときは跳ね返し、ある時は優しく包むのがエセルだった。
ここに来るお客はほとんどいないが、郵便配達のチャーリー・マーティン(ウィリアム・ラントゥ)は昔から知っていた。 郵便を届けに来ると必ずお茶に呼ばれていく。 そしてその中の手紙の中に、彼らの1人娘チェルシージェーン・フォンダ)から手紙があった。
ノーマンの誕生日を祝いにこの別荘に来るという知らせだった。 彼女は一度結婚していたが、今は別れてしまった。 しかし今回、今付き合っている人と一緒に来ると言うのだった。
久しぶりに娘と会うと思うと、ノーマンはちょっとおめかしをして蝶タイを付けていた。
13歳になるビリー(ダブ・マッケオン)という息子がいるボーイフレンドの歯医者ビル(ダブニー・コールマン)を伴ってやってきたチェルシーだったが、どうにもこの父と娘の間はギクシャクしている。 チェルシーの言うことにいちいち突っかかるような口調のノーマンに、早くも辟易するチェルシーだが、ビルとビリーを紹介するとすぐにボートを出して湖に行ってしまった。
歯科医のビルはノーマンと二人きりにされてしまった。 やはり一筋縄ではいかないノーマンにビルも面食らうが、それでも二人は会話にはなった。 そして、ビルとビリーは、少しずつのマンに馴染んできたように見えたが、今回のチェルシーたちの訪問の目的の一つは、ビリーをこの夏休みここで預けるということだった。
そしてその日が来て、チェルシーとビルが去っていくと、ビリーはとたんに笑いが消える。 彼は、自分が邪魔なのではと思っているのだった。 そんなビリーを見て、ノーマンはビリーを釣りに誘う。 ノーマンは初めてできた孫に、少し嬉しいのだった…
 
もう今は故人のキャサリン・ヘプバーンヘンリー・フォンダの老練な演技の見れる作品ですね。 80歳となり、人生もいよいよ終盤になり、口とは裏腹に死への恐れを垣間見せるノーマン、物忘れだったり、老いももう隠せないけれど、口だけは達者なんですね。
そして久しぶりに会いに来た娘に対して、やはり心を開けないもどかしさも感じている様子がよくわかりますね。
キャサリン・ヘップバーン演じるエセルは、そんなギクシャクとした父娘に、あまり立ち入らないんですね。 あくまでも二人の問題、でも冷たく突き放しているのではなく、静かに見つめているんですね。
でもそんな中、義理に息子になるビリーがノーマンの心を溶かしていくんですね。 ノーマンは孫が欲しかったんですね。 そしていきなりあらわれた孫に彼はいろいろ仕込んでいきます。 彼の最期の生き甲斐になりました。微笑ましい祖父と孫のふれあい、こんな大自然の中の生活、良いですね。
“黄昏”という題名、ほとんど直訳なんでしょうか。 こういう作品を観ると、自分の老後はどんなものになるのかなと思いますね。 80歳まで生きられるかは難しいかもしれませんが、孫と接するくらいまでは生きたいですね。そんな良い関係のふたりでした。(10時)
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例年通り別荘にやって来た二人
 
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ノーマンの誕生日ということで、久しぶりに来た娘だったが
 
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果たして父と娘の関係は改善されるのか?
 
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