anttiorbの映画、映像の世界

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凶悪

 
雑誌『明朝24』、厳しい出版業界でいち早くスクープを見つける、そんなことに日々追われている記者たち。 記者の藤井修一(山田孝之)は編集長の芝川理恵(村岡希美)に、編集社宛てに来た、一通の手紙を調べるよう言われる。 その手紙は東京拘置所に収監中の死刑囚・須藤純次 (ピエール瀧)からの物だった。 
藤井は須藤に面会に行く。 丁寧な対応の須藤、よく自分の話を聞いてくれる気になったとお礼を言い、彼はこれから言うことを記事にしてほしいという。 それはまだ白日のもとにさらされていない3件の殺人事件についての告発だった。 その3件の事件の首謀者は“先生”と呼ばれる人物(リリー・フランキー)であること、“先生”はまだ捕まっていないことを訴える死刑囚の須藤だが、持ち帰って、芝川に報告すると、もう7年前の事件をいまさら取り上げても仕方がないと言われる。
藤井は痴呆が進行してきた母親・和子(吉村実子)と妻の洋子(池脇千鶴)との3人暮らしだが、ただでさえ時間がはっきりしない記者という仕事で、母の世話は妻にまかせっきりとなっていた。 洋子は施設に入れる気はないのかと修一に迫るのだが、いつもその話をはぐらかす修一だった。
何回か面会にいく藤井だが、なかなか記事にできないと須藤に言うと、須藤は激昂した。 藤井は須藤の証言の裏を取ろうと、どんどんこの事件にのめり込んでいくのだった…
 
白石監督がゲストで出た番組を前に見て、これは注目していました。 なんといっても2大悪のキャストですよね。 最近良い役の多い瀧氏と、飄々とした演技やトークで独特の存在感のある二人が、悪役というだけでなく、超極悪人という設定自体に誰もが惹かれますよね。 白石監督はまだ若く、なかなか癖のある俳優陣を使い切るのは苦労もあったでしょうが、よく撮り切りましたね。 牛場悟役のジジ・ぶぅに注目ですね。 彼はなんと56歳なんですが、65歳の白川和子とそん色ない年恰好に見え、二人からの辛い仕打ちを耐えるシーンは圧巻でした。 見終わった後、観客が深いため息をし、のっそりと席から立ち上がる、そんな殺伐とした作品でした。
 
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須藤の告白の裏を取ろうと調査を始める藤井
 
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先生といわれる謎の男・木村
 
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二人は数えきれない区の限りを尽くしたと言う
 
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しかし須藤だけ捕まってしまう
 
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