anttiorbの映画、映像の世界

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追悼のざわめき

1988年作品、松井良彦監督、佐野和弘、隈井士門、村田友紀子出演。
 
大阪市南部、公園のベンチで寝ていた男は、鳥を引き裂いていた。 若い女性たちの惨殺事件が続発する。 被害者たちは下腹部を切り裂かれ、その生殖器が持ち去られていた。 結婚指輪も取っていく。 
男・誠(佐野和弘)は切り取った臓器を、マネキンに入れ込むのだった。 誠は公園で、傷痍軍人に絡み始める。 そして彼らを襲い始める。 
その足で誠は小人症の兄妹(日野利彦、仲井まみ子)が、ふたりきりで営まれる下水道清掃会社で働きはじめる。 誠は昼間襲った傷痍軍人の金を、下水道の中で数え着服する。
一方、純粋に二人だけの世界で生きている幼く美しい一組の兄(隈井士門)と妹(村田友紀子)。
誠はマネキンに名前をつける。 「菜穂子」 と名づけられたマネキンを愛し 「愛の結晶」 が誕生することを夢想していた。 奪った金で洋服を買い 「菜穂子」 に着せてダンスをする。 マネキンは農家の案山子で使われていたのを持ってきたものだった。 誠はビルの屋上に住み着いていた・・・
 
1983年から制作が開始され、1988年に完成した作品ということです。 公開当初、中野武蔵野ホールは同館最大の観客動員となった作品ということで、超カルト作品ですね。 絶対今では公開すらできない映像ということだけは確かです。 
正直、レヴューも書きづらいのですが、観た事のある方は、逆に感想をお聞きしたい作品ですね。
時代背景は、’60年代とも’70年初頭くらいとも思われます。 普通に生きている人間を撮るのではなく、その影で生きているいろんなハンデ、境遇、を持った人間たちの息遣いに目を向けたというような作品ですね。 
食欲も減退しますし、見終わったあとの何とも言えない虚脱感、脱力感を感じますが、後半からどんどん悲劇が襲ってくる描写もちょっと見ていて辛いところでした。 (Ka)


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連続殺人犯の誠

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愛し合う若い二人

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二人だけの世界


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しかし彼女の方に

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誠の作った人形を見つけた浮浪者

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