次の日同じ場所で娘は昨日のお礼を言った。 祭りの日お福の母親が、牧の家にやってきて、娘を祭の連れて行ってくれないかという。
牧の母登世（原田美枝子）は福の家をあまり快く思っていなかったが、二人は祭りに行くことになる。
そんなある日文四郎の父助左衛門（緒方拳）が突然捕まってしまう。 家族は呼び出され面談を許される。 しかしこれは死罪になる前の最期の面談だった。
助左衛門は文四郎に父は何も恥ずべきことをしていないと言い、腹を切っていった。文四郎は父の遺体を引き取り途中坂のところで難儀していると、福が現れ一緒に引き上げてくれた。
後日福が突然文四郎の家のやってくる。 何かを文四郎に告げようと来たのだが、文四郎は不在だった。 がっかりして家に帰る福。
文四郎は父が罪人とされ、禄を減らされ、そして時は流れる。
里村は、父に腹を切らせた張本人と聞いているが、いったいどうしてと訝る文四郎だったが、ここは素直に感謝して昔の家に戻る。
福の家に挨拶に行くと、福はもういない。 実は福は江戸の奥に勤めることになったのだった。 実はそのことを知らせに文四郎に会いに行ったのが、福が文四郎の家に行ったわけだったのだった。
しかし服を取り巻く環境が大変になっていることを、江戸から帰ってきた幼馴染の島崎与之助（今田耕司）に聞かされる。 福は殿の手が付いた。 そしてそのために跡継ぎ争いに巻き込まれているというのだった。 果たして福はどうなっていくのか? 文四郎の運命は…
藤沢作品です。 ＮＨＫの連続ドラマでは、内藤聖陽が文四郎役で結構好評な作品でしたね。
私が藤沢作品が好きになったのは、このドラマからです。 必ず出てくる海坂藩ですが、小さな藩での跡目争いを実に見事に仕上げていますね。
配役は違いますが、出来はいいですね。 ただちょっと染五郎が線が細いですね。内野・文四郎が太いせいかもしれません。
剣の強さが少し弱く感じられるのですね。 最後ははかない終りなのですが、武士の世界をうまく表現している作品ですね。
若き日の文四郎と福
