1979年作品、ヴェルナー・ヘルツォーク監督、イザベル・アジャーニ クラウス・キンスキー ブルーノ・ガンツ ローランド・トパー ワルター・ラーデンガスト出演。
中世ドイツのブレーメンに住む不動産業者ジョナサン・ハーカー(ブルーノ・ガンツ)は、トランシルヴァニアのドラキュラ伯爵から新しい邸を買いたいという求めに応じて長い旅に出た。 黒海近くのドラキュラ邸まで4週間もかかるというこの旅に、妻のルーシー(イザベル・アジャーニ)は不安を抱いた。 しかし、大金が入りルーシーのために新しい家を買うことができると、ジョナサンは勇んで出かけた。
旅の途中、彼は宿の主人に「ドラキュラ邸には悪霊が潜んでおり二度と生きて帰った人はいない」と不吉なことを言われた。 どの馬車も、ドラキュラ邸に行くと言うと断られ、ジョナサンは徒歩で旅を続けた。 やがて通りかかった馬車に乗ってやっと辿りついたドラキュラ邸では、伯爵(クラウス・キンスキー)が、丁重なもてなしで彼を迎えた。 白面で血の気のない不気味な面相の伯爵は、爪も異様に長く、囁くような声でジョナサンに接した。
夜中、パンを切ろうとして指を切ったジョナサンに、血を吸ってあげると言う伯爵。 その頃、家ではルーシーが悪夢にうなされていた。 伯爵は契約書にサインするが、その時、ジョナサンが持っているペンダントに入った美しいルーシーの写真に魅了された。 伯爵はルーシーへの燃えるような愛と情熱にとりつかれたのだ。
数日過ごすうちに、伯爵の態度に不審を抱いたジョナサンは、その夜、伯爵に襲われ血を吸われる。 一方ルーシーは急性の熱病に冒され夢遊病者のように町をさまよっていた。 伯爵は棺にネズミをつめこみ自分もそこに横たわって帆船に積みこませ、黒海に乗り出した。 ジョナサンはその姿を目撃し後を追った。
監督はヴェルナー・ヘルツォーク、「アラビアの女王 愛と宿命の日々」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/14744619 という監督作を記事にしていますが、出演作も多いです。
ジョナサン役がブルーノ・ガンツ、「ハウス・ジャック・ビルト」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2021/06/15/180000 に出演でした。
ルーシー役でイザベル・アジャーニ、「ヴォルーズ」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2024/01/14/060000 に出演でした。
そして伯爵役でクラウス・キンスキー、なんと初めて記事にしました。
ドラキュラ伯爵の原点的な作品、「吸血鬼ノスフェラトゥ」のリメイクですが、よくできていますね。 ドラマ仕立てになっていて、伯爵の不気味さ、そして時代背景も描かれています。
キンスキーは後年にノスフェラトウ役で作品に出演していますが、なんかそれも象徴的な感じがします。
ラストは我が身を犠牲にするルーシーが美しいですね。