2008年作品、ロジャー・ドナルドソン監督、ジェイソン・ステイサム サフロン・バロウズ リチャード・リンターン スティーヴン・キャンベル・ムーア出演。
テリー(ジェイソン・ステイサム)はかつて裏社会に身を置いていたが、妻子3人のために足を洗い、現在は中古車店を経営していた。 もっとも経営は順調とは言えず、ギャングの高利貸しに嫌がらせを受けていた。 そこに旧知のモデル、マルティーヌ(サフロン・バロウズ )が、警報装置の交換を行う銀行の地下貸金庫を襲おうという話をもってきた。 貸金庫には隠し資産などの人に知られてはならない物ばかりなので被害届も出しにくいという。 テリーは友人ら5人を誘い、計画を練る。
1971年9月のある日曜日、ロンドンのベイカー・ストリート185番地のロイズ銀行に強盗団が押し入る。 テリーたちは銀行の2つ隣の店を買い取り、そこから銀行の地下金庫まで15メートルほどのトンネルを掘ったのだった。 途中、17世紀のペスト禍で死んだ人々の地下墳墓を掘り当て、これが銀行の真下まで続いていたことで、作業は飛躍的に進む。 穴掘り作業中、近くの建物に見張りを立たせ、無線:ウォーキートーキーを使って連絡しているのをアマチュア無線家に傍受されてしまう。
しかし、警察はアマチュア無線家の通報を当初相手にせず、また、真面目に取り上げてからも、具体的にどこの銀行が襲われるか分からず、総当りに当たることにする。 貸金庫に入って大はしゃぎで金品を物色するテリーたち。 ちょうどそのとき、パトカーがロイズ銀行にやってくる。
金庫の前まで警官が来るが、タイマー錠で開けられなくなっている扉が破壊された様子もないので、中を確認することもなく去る。 しかし、いつまた戻ってくるとも限らないと、強盗団は慌ててブツを持って逃げることにする。 銀行の裏手から走り出た車両を、周辺で見張っていた政府のエージェントたちが強引に停車させるが、乗っていたのは、アルバイトで雇われた中年の男だった。 逃亡車はマルティーヌの知らぬ間に別の車を用意してあったのだ。 別車両で持ち主が服役しているガレージに逃げ込み、ブツを確認したテリーたちは、驚愕する。
出てきた物は各国の通貨や宝石だけではなく、大臣をはじめとする有名人たちのスキャンダラスな写真だった。 中でもスキャンダラスなのはマーガレット王女 のセックス写真であった。 テリーがマルティーヌを問いつめると、彼女は情報機関MI5の工作員ティム(リチャード・リンターン)から特定の貸金庫にしまわれているブツの強奪を頼まれたことを告白する。
実は3週間前にマルティーヌはモロッコからの麻薬密輸で逮捕されていたが、銀行強盗を実行すれば、無罪にするとティムが持ちかけてきたのだった。 写真は自称公民権運動家のテロリスト、「英国のマルコムX」ことマイケルX(ピーター・デ・ジャージー )が撮ったスキャンダル写真であり、このネタで政府をゆすり、これまで逮捕を免れていたのだった。業を煮やした政府は、非合法手段による奪取をもくろみ、ティムが立案した強盗作戦を実行させたのだった。
ちょっとおとなしめのジェイソン・ステイサムでしたね。 この頃は無双状態の作品が多かったですが。
監督はロジャー・ドナルドソン、「スパイ・レジェンド」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/12625744 を記事にしています。
主演はジェイソン・ステイサム、「MEG ザ・モンスター」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15679229 が近作主演ですが、あのシリーズ新作にも登場するようですね。
マルティーヌ役でサフロン・バロウズ、「ディープ・ブルー」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/14100685 に出演していました。
物語は裏社会から足を洗い、今は堅気の生活をしているテリーでしたが、なかなか経営は起動に乗らず金銭的に苦労していました。 そんな時、旧知の女性マルティーヌが現れます。 その仕事はやはりダークなものでした。 一攫千金の銀行強盗で、足がつかない地下金庫を襲うというものでした。 仲間を集め用意周到でものの見事に成功しますが。 これは彼らの命をより危険なものになっていく、危ないものが入っていました。
こんなことって、と思うような展開、いかにも映画ならではですが、こういうどんでん返しも悪くはありません。 でもステイサムのアクションを見たい人には少し物足りない作品ですね。