anttiorbの映画、映像の世界

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FUNAN フナン

2018年作品、ドゥニ・ドー監督、ベレニス・ベジョ ルイ・ガレル 声の出演。

カンボジア、1975年4月。 武装組織クメール・ルージュによるプノンペン占領を境に、多くの住民が強制労働のため農村に送られる。 一家で農村へ移動する道中、3歳の息子ソヴァンと離れ離れになってしまった母親のチョウ(声:べレニス・ベジョ)。農村での革命組織(オンカー)の監視による苛酷な労働や理不尽な扱いは、彼女と夫クン(声:ルイ・ガレル)を、そして共に生活する家族を一人、また一人と追い詰めてゆく。

息子と会えぬまま時は流れ、絶望と苛立ちに襲われながら慎重な夫クンにも心ない言葉をぶつけてしまうチョウ。 だが、彼女は最愛の息子を取り戻すために生き延び、決して諦めないことを心に誓うのだった……。


アニメ作品ですが、ほぼ実体験ということです。
監督はドゥニ・ドー、今作は初監督のようですね。
声の出演でベレニス・ベジョ、「クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/2019/08/22/060000 が近作の出演です。
そしてルイ・ガレル、「愛を綴る女」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15176279 に出演していました。

物語は家族で幸せに暮らしていたクンとチョウそして幼い息子のソヴァン。 さらには弟夫婦に祖母も一緒の大家族でした。 しかし首都プノンペン武装組織:クメール・ルージュに占領されて、家を追われ、一家の生活は激変してしまいます。
家に戻れるとはじめは思っていましたが、家族は途中で車を失い、それからは歩きの過酷な行程となります。 どこに行くのかわからず、中には衰弱したり、脱走したりで命を落とすものも出てきます。 そして川を渡るときに、ソヴァンが逸れてしまいます。それを祖母が追っていったのですが、両親はそれきりソヴァンと離れてしまいます。 それを組織の人間は追いかけるのを禁じてしまいます。
そして過酷な労働が待っていました。


今作は実際の体験談を監督が母親に聞いたのが元になっています。 70年代は世界的に共産主義が流行ったとき、日本でもこれより少し前に学生運動が流行った時代であり、過激な共産思想がカンボジアでは国ごとひっくり返ってしまったんですね。 通りのいい名前では“ポル・ポト派“でしたね。

多くの民衆が犠牲になった、世界的な黒歴史。 ドキュメンタリーで見たことがありますが、アニメでも辛い作品ですね。


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チョウとソヴァン

 

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幸せな一家だった

 

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しかしクメールがやって来る

 

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そして強制移動を

 

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どこまで行かされるのか

 

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逸れてしまったソヴァン

 

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