2019年作品、佐々木美佳監督、オミテーシュ・ショルカール プリタ・チャタルジー オノンナ・ボッタチャルジー ナイーム・イスラム・ノヨン出演。
非西欧圏で初めてノーベル文学賞を受賞したインドの大詩人ラビンドラナート・タゴール。 イギリス植民地時代を生きた彼は、詩だけでなく二千曲以上にものぼる歌も作っている。 “タゴール・ソング”と総称されるそれらの歌は、ベンガルの自然、祈り、愛、喜び、悲しみなどを主題とし、ベンガル人の単調だった生活を彩った。
タゴール・ソングは100年以上経った今も、ベンガル人に深く愛されている。 タゴールの歌はなぜベンガルの人々をこれほど惹きつけるのか、インドとバングラデシュを旅しながら、その魅力を掘り起こす。
ベンガルの方は歌が上手いんですね。
監督は佐々木美佳、ドキュメンタリー作品を初めてとった彼女は、インド文学に興味を持ち、ベンガル語の勉強をしたそうで、タゴールに出会ったということのようです。
今作は役者さんが演じているのではなく、ベンガル語を話す、インド人、バングラデシュ人、そしてそのルーツを持つハーフの日本人にスポットを当て、そしてその根底にベンガル人のある意味英雄であり、偉大な存在、ラビンドラナート・タゴールがいるんですね。
詩人であり、思想家であり、作曲家であるタゴール。 80年の生涯にいろんな曲、思想、言葉を残していて、多くのベンガル人の老若男女が彼の曲をスッと歌えるという、民族の象徴のような神性とも言える存在なんですね。
そして、今作で、「歌ってくれますか?」と頼むと、多くのベンガル人が、インドであれ、バングラデシュであれ、歌が出てくる。 それはその人が好きな歌もそれぞれなんですが、詩を噛み締め、味わい深く歌い上げて行くシーンは、テロップで翻訳がなくても心に染み入る感じがしました。
私は前職で音楽ソフト関係の仕事をしていましたが、この存在は知りませんでした。 日本でソフト化されていれば、購入したくなりました。
もう100年間歌われているタゴールソング
ベンガル人なら
誰しもが知っていて
子供にも
そして伝承をしていく
彼女は日本の空港で