1971年レニングラード。 ソビエトで活動する作家セルゲイ・ドヴラートフ(ミラン・マリッチ)は、友人で詩人のヨシフ・ブロツキー(アルトゥール・ベスチャスヌイ)と共に、世間に発表する機会を得ようと模索していた。
そんな闘いのなか、彼らは政府からの抑圧によって出版を封じられ、その存在を消されていく。すべてをかなぐり捨て、移民としてニューヨークへ亡命する決意を固めるドヴラートフ。 それは、厳しい環境下で喘ぎつつも、精彩を放ち続けたドヴラートフの人生における郷愁と希望の狭間で格闘した究極の6日間であった……。
今の時期、ロシア発の映画がいろいろ上映されますね。
監督はアレクセイ・ゲルマン・ジュニア、父親も監督だったということで、2008年に1作品があるようですね。
物語は、レオニード・ブレジネフ政権下のソ連です。 社会主義国家のソ連において、セルゲイ・ドヴラートフは、自分の作品を何とか発表しようともがいていました。 しかしなかなかその機会は訪れることはなく、今は工場新聞の記者をしていました。 しかしやる気があまりなく、取材もおざなりで、上から迎合をするよう求められても彼にはできませんでした。
収入もなく、妻と娘からは甲斐性がないと思われ、離婚をしてしまいます。
しかし何とかもがきながら、自分の作品を書き続けるセルゲイですが。
つくり自体がそうなのか、このセルゲイ自体が、生活に切迫していいるにもかかわらず、作家や、芸術家たちの集まるところにいつも顔を出し、たまには酒に飲まれてしまったり、何か漂っているような感じなんですね。 おそらく彼の発表しようとしている作品は、当時のソ連という国家では、日の目を見ることはできない作品だったんでしょう。 でもあからさまに反抗するわけではないところに、もどかしさ、頼りなさを感じるんですね。
自伝作品なので、この後、彼は亡命をして、アメリカで48歳で亡くなります。 ただ、西側に行くと作品を次々と生み出し、それがロシアでの地に発表され、愛されたということなんですね。
映画自体は日本ではそんなに馴染みのない作家ということで、ちょっとインパクトが弱く感じられましたが。
作品が世に出ないセルゲイ
工場新聞の記者をしているが
仲間と語り合う中
家族に苦労をさせている
寝てしまった娘と友と
しかしこういう場では笑顔が出る