2017年作品、石原貴洋監督、山崎遊 宮崎真鈴 大川由香 西村裕慶出演。
近未来、日本の大阪市。
日本では政権が変わり、新政府は国民を狂わせていた。 ラジオから流す音楽を聴いて、国民は発狂している。
街を歩く者はみんな、異様ないでたちでる、正常な人物は絶滅の危機に瀕しており、まさしく、〝レッドリスト(絶滅のおそれのある野生動物を査定したリスト)入り〟をしそうな状況だった。
だった黒田マサシ(山崎遊)は28歳の青年で、母親・タエコ(宮崎真鈴)と母子2人暮らし。 メロンパンを買って帰ったマサシは、母に聞かれて「外の世界はへんな人だらけだ」と答えた。 従兄弟の結婚式へ行かなくてもいいと母は言うが、マサシは披露宴に参加しようと言いだす。
マサシは自室に、白石ミユキ(大川由香)という女子高校生を、監禁していた。 ミユキは下着姿で、手錠で拘束されている。
しかしマサシの中では、ミユキはセーラー服を着ていた。 自分のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ、可愛らしい妹という設定で、ミユキがマサシに話しかけてくる妄想を、マサシは見ていた。
マサシの家の近所に、南ユウジ(西村裕慶)が住んでいた。 ユウジも母・シズエ(田中しげこ)と2人暮らしだった。
ユウジは大学生。 理工系の大学生で、将来は政治家になりたいと思っている。ユウジの母・シズエは、ユウジが誰かを監禁していると思っていた。
しかしユウジはかたくなに否定るするのだった…
なかなかアブノーマルな作品でした。
監督は石原貴洋、「大阪蛇道 -Snake of Violence-」 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/15961804 を記事にしています。テイストは似ていますね。
主演は山崎遊、監督の別作品にも出演していますね。
物語は、3組の母子家庭が舞台になっています。 世間は何かおかしなことになっていますが、3人の青年は大学生のようです。 しかしそれぞれに秘密があります。 それは家にだれかを監禁しているようなんですね。 女子高校生を監禁しているのがマサシですが、おびえる彼女を、彼は自分にあこがれていると妄想しているんです。
そしてまじめな感じが、他人とかかわることで本性がむき出しになって行きます。
今作は、ラジオで国民を洗脳しようとする政府の存在があるようですが、さらにおかしくなった国民に対して、さらに別の力が加わっていきます。 一種の復讐物とも言えますが、後半はどんどん暴力的になって行きます。 こんな世界になってほしくない、でも人間のある一面をえぐったようなお話でした。
家路を急ぐマサシ
家には繫がれた女性が
行方不明の女子高校生
一瞬のスキで逃れようとするが