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ヒトラーの忘れもの

2015年作品、マーチン・ピータ・サンフリト監督、ローラン・ムラ ミケル・ボー・フォロスゴー ルイス・ホフマン ジョエル・バズマン出演。

第二次世界大戦が終わり、デンマークの海岸にはナチス・ドイツ軍が埋めた150万もの地雷が残されたままになっていた。 元ナチス・ドイツ軍に属していた捕虜の少年14名は残された地雷を撤去するために強制的に地雷の知識をエベ大尉(ミゲル・ボー・フルスゴー)から教育されるが、その訓練中に一人が爆死してしまう。
教育を終えた少年たちはデンマーク人の軍曹・ラムスン(ローラン・モラー)が指揮をとる海岸地へと移動し本格的に地雷の撤去作業が始まる。 戦争によってドイツ軍に深い怒りと憎しみを持つラムスンは少年たちに厳しく当たり、食事も満足に与えず地雷の撤去をひたすらさせる。
少年兵のセバスチャン(ルイス・ホフマン)はドイツに帰ったら何をしたい? と仲間たちと話をし、辛い作業を乗り越えようとしていたが、同じく少年兵のヘルムート(ジョエル・バズマン)は帰ることなどできない、とすでに諦めていた。 双子のレスナー兄弟の兄ヴェルナー(オスカー・ベルトン)と弟のエルンスト(エミール・ベルトン)もいつか帰れることに希望を見出しながらつらい作業に耐えていた。
丸二日食事を与えられず、ラムスン軍曹の厳しい態度が続く。 空腹の中で体調不良になった一人の少年が撤去作業中に嘔吐し、地雷を爆発させてしまう。 両手を失った少年は 「ママ助けて!国に帰りたい!」 と叫びながら助けを呼ぶ。
セバスチャンが救出に向かうが他の少年たちは動揺して動くこともできずただただ少年が泣き叫ぶのを見つめていた。 少年は医療班へと運ばれていくがその姿は少年たちとラムスン軍曹に大きなダメージを与えた。
次の日、少年たちは次々と嘔吐した。 空腹に耐えかねたヘルムートが近所の農家から家畜の餌を盗み、他の少年たちもそれを食べたために食中毒になってしまったのだった。 ただ一人、セバスチャンだけは餌をもらえず、食中毒にかかっていなかった。
農家に住む女性は少年たちが食中毒にかかったと聞いて 「ドイツ兵に仕返しができた。いい気味だ」 と笑う。 苦しむ少年たちと仲間を介抱するセバスチャンの姿を見て、ラムスン軍曹は思い悩み少年たちのために食料を手配し、食事の時間をきちんと与えることにするのだった・・・

これは、心が痛い作品でした。
監督はマーチン・サントフリート、Netflix作品がありますから見てみようかと思います。
主演はローランド・ムーラー、いろんな表記がありますが、ラヌスン軍曹を演じています。 「パピヨン」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15981332.html ではセリエという脱走の4人の一人ヲ演じていますが、感じが違いますね。
そしてミケル・ボー・フォルスゴー、「特捜部Q 檻の中の女」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15397325.html に出演していました。

物語は、第二次大戦が終わり、ドイツは敗戦国になり、彼らが埋めた地雷の撤去作業をなんと少年兵にさせるお話です。 まず最初に地雷の撤去作業を教えますが、そこで爆発が起こり一人が吹っ飛んでしまいます。 少年たちはそこで本当の恐怖を覚えますが、彼らに選択権はありません。
そしてその指揮を取るのがラムスンというデンマーク人です。 血も涙もない男、よほどドイツに恨みがあるんでしょうね。 しかし少年たちは早く終わらせて帰りたい、そしてドイツの復興に役立ちたいと健気なんですね。
しかし、一人、また一人、ちょっとしたことから爆発で命を落としていきます。

今作は、なんと皮肉な邦題でしょう。 でもこれが結構はまっている気がします。 戦争が終わった戦後処理に地雷撤去、この作業で多くの少年兵が死んだ事実があり、今作はそこに視点を当てた息苦しいドラマになっています。
でもラストのジンワリとくる温かさ、これが救いのお話かもしれませんね。

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少年兵による地雷撤去が始まる

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ナチが埋めた地雷はドイツの義務だと

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しかし失敗すると

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少年達の指揮を取るラムスン

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双子の少年兵

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しかしだんだんとラムスンはこの命令に疑問を持つ

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