anttiorbの映画、映像の世界

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ジュリアン

2018年作品、グザヴィエ・ルグラン監督、レア・ドリュケール ドゥニ・メノーシェ トーマス・ジオリア マティルド・オネヴ出演。

夫アントワーヌ(ドゥニ・メノーシェ)の家庭内暴力が原因で離婚したミリアム(レア・ドリュッケール)。 判事に呼び出され、お互いの弁護士も同席しながら娘のジョセフィーヌ(マチルド・オヌヴー)と息子のジュリアン(トマ・ジオリア)の親権について話し合っていた。
アントワーヌには、かつてジョセフィーヌに暴力をふるった過去があるため、姉弟揃って父親のことを嫌っている。 しかしミリアムが失業中ということもあり子供たちの親権は共同になり、まだ小学生のジュリアンは隔週の週末にアントワーヌと会わなければいけなくなってしまう。 ミリアムもアントワーヌも別居してからはお互いの実家に暮らしていた。
最初の面会の週末、アントワーヌは車でジュリアンを迎えにやってくるが、ジュリアンは体調が悪いと言って逃れようとする。 しかしアントワーヌはミリアムに取り決めを守らないなら訴えるといって無理やりジュリアンを連れてこさせた。 実家で祖父母に会ってもジュリアンは浮かない顔で過ごす。
ミリアムの実家の前に戻った際、アントワーヌはミリアムと話をさせてくれと言うが、母は今いないと言い張るジュリアン。 アントワーヌはミリアムの連絡先を聞くが、ジュリアンは携帯ではなくミリアムの実家の番号だけを教え、アントワーヌは仕方なくその番号を通じてミリアムと話す。
その頃、ミリアムは別のアパートに新居を用意しており、アントワーヌから離れるつもりだった。 ジョセフィーヌはすでに両親の問題には興味がなかった。
その次の面会日、ジュリアンは相変わらず複雑な表情だった。 アントワーヌはジュリアンの言葉の端を捉えて彼に詰問を繰り返し、アントワーヌの父はそんな息子を諌めようとするが、元々短気な2人は口論になってしまう。
父は 「お前はいつもそうだ! なんでもぶち壊してしまう! 子供たちが会いたがらないのは当然だ!」 と怒鳴った。 アントワーヌはジュリアンを連れて実家から車を走らせる・・・

DVが絡む作品、日本でもこれは虐待で、シビアな問題かもしれません。
監督はグザヴィエ・ルグラン、日本では監督作品は初公開のようです。
主演は妻のミリアム役のレア・ドリュケールとなりますか。 出演作をみるのは初めてです。
そしてアントワーヌ役でドゥニ・メノーシェ、「イングロリアス・バスターズ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/6909841.html 、そして近作は 「アサシン クリード」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14786462.html ですね。
ジュリアン役はトマ・ジオリア、なかなか難しい役でしたが、しっかりこなしていました。

物語は、いきなり重苦しい調停のシーンから始まります。 離婚した両親、でも父親の権利として、息子に会う時間を作る為に弁護士同士の主張を判事が判断します。アントワーヌの利点は経済力。 実際家族の近くに引っ越してきて、法律に遵守した養育費の支払いも同意します。 母親有利かと思いましたが、裁判所は父親に面会の時間を与えます。
そして一定の時間父親と過ごすことになったジュリアン、苦渋の表情で、真底父親との時間は苦痛のようです。 でも決まったことはどうしようもない、アントワーヌはただ家族とよりを戻すことだけに固執しています。 その拠りどころがジュリアンなんですね。

今作は、どこかで何か仕掛けがあるのかと思いました。 しかしストレートな作品でした。 自分の粗野の行動から離婚をする羽目になった男の、自業自得のお話ですが、実はこれは日本ではもっと悲惨な実際の出来事になっていると思います。 離婚も出来ない、暴力な夫に泣き寝入りをする妻と児童相談所
今作でも一歩遅かったら死人が出たと思いますが。

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判事の前でお互い主張する

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アントワーヌは何とかジュリアンとの面会を

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そして裁判所は一定の時間を彼に与える

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長女は彼女の意思が尊重される

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しかしジュリアンはそうは行かなかった

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