1973年、夜のローマを1人歩く17歳の青年(チャーリー・プラマー)は身のほど知らずに、娼婦が立ち並ぶ地区で年上の女性を買春しようと値踏みしていた。 青年の側に見知らぬ車が停車すると、「ポールか?」 と聞かれ、そのまま拉致されてしまう。青年はジョン・ポール・ゲティ3世で、やがてそのポールを誘拐したというニュースが、祖父のジョン・ポール・ゲティ(クリストファー・プラマー)に告げられる。 彼は中東サウジアラビアから石油を輸入して、ゲティ・オイル社を設立、世界でも屈指の大富豪となっている人物だった。
ゲティに対して孫の身代金として1700万ドルが要求される。 しかし、ゲティと孫のポールは関係は幼い頃とは違って疎遠になっていた。 ゲティの息子であるポールの父親・ジョン・ポール・ゲティ・ジュニア(アンドリュー・バカン)がドラッグに溺れ、妻ゲイル(ミシェル・ウィリアムズ)とは離婚。 跡継ぎの役割を果たしていなかったからだった。
大富豪でありながらも守銭奴ゲティは、身代金の要求を断固拒否する。 この要求に応じれば他の孫も標的になる恐れがあると、彼は解釈したのだった。
一方でゲティは元CIAで、現在は自分の下で働くフレッチャー・チェイス(マーク・ウォールバーグ)を呼び、誘拐犯との交渉を指示する。 チェイスを何度も身代金を用立てて欲しいという、ポールの親権を持つ母ゲイルの元へと向かわせられる。
要求した身代金を支払わないと、指を切断して送りつけると脅しながら書かせるのだった。
一向に身代金を出す気がないゲティに対して、母ゲイルは苛立ちを感じていく…
ショッキングな予告編、これは実話ということなんですよね。
主演はミシェル・ウィリアムズ、近作は 「ワンダーストラック」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15464993.html で母親役、そして 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14926205.html では悲しい役でした。
そしてゲティ役はクリストファー・プラマー、「手紙は憶えている」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14535150.html での主人公役をしていましたが、衝撃のラストは震えが来ました。
物語は、誘拐されたポールをめぐってのお話です。 ローマでは “ポアロ” と発音されていましたが、唐突に誘拐されるんですね。 身代金は1700万ドル、世界一の大富豪ということですが、さすがにこの身代金は凄いですね。 でも払えない額ではないところが凄いんですが、ゲティはあっさり拒否します。
理由は、払ってしまうと孫がどんどん狙われるから、ということですが、どうやらそれは表向きの理由、感情的な部分が強い感じがするのと、お金に対する執着が強く、無駄な金だという意識が強いんですね。
実はその複線があり、どうしようもない息子と別れた妻のゲイル、彼女は一切の慰謝料を拒否して、ただ子どもたちの養育権だけを掴むんですね。 実はこれがゲティを激怒させたんですね。
自分の跡継ぎとしてみていたのがポールでした。 しかしそれが奪われたんですから、身代金など払う気持ちなど全く無いんですね。 口では可愛い孫といっていますが。
そして誘拐されたポールは、途中で犯人が寄り強力な集団に変わっていきます。皮肉な結末ですが、莫大な財産は一大限りだったみたいですね。
息子が誘拐された
祖父に当たるゲティは身代金の支払いを拒否する
そして彼を派遣する
監禁されるポール
はたして身代金は?