ドミニカ・エゴロフ(ジェニファー・ローレンス)は、病気の母親・ニーナ(ジョエリー・リチャードソン)を抱え生活をしている。 ボリショイバレエ団のトップバレリーナの彼女だが、ある日足に致命的な怪我をしてしまう。
そしてバレリーナとして再起はできなくなり、バレエ団も辞めなくてはならなくなくなってしまうドミニカ。 そうなると、今までの母親のケアも打ち切られ、今のアパートに住むこともできなくなってしまう。
そんな時、情報局の叔父ワーニャ(マティアス・スーナールツ)が謎の動画を見せてくれる。 それは今までコンビを組んでいた男性バレリーナと、若い後輩との情事の動画だった。 事故の原因の張本人の男性バレリーナは、なにも悪びれない行動に怒ったドミニカは、二人を滅多打ちにしてしまう。
そしてそんな行動を察したワーニャは、彼女の才能を見抜き、国家の仕事をしないかと誘ってくる。 母のため、彼女に選択肢はなかった。 そしてすぐに、ロシアの諜謀機関の訓練施設に行くことになるドミニカだった。
そこでドミニカは、美貌と心理操作を利用してミッションを遂行していくスパイ、”スパロー” として養成されることになる。 監視官(シャーロット・ランプリング)から繰り出される質問に、的確に答えを出していくドミニカ、その美貌だけでなく高い頭脳も持ち合わせていた彼女は、望んでいたことではなかったものの、数々の厳しい訓練を乗り越え立派なスパイに成長していく。
一方、アメリカ人と、ロシア人の密会現場で発砲事件が起きる。 かねてからマークしていたロシア諜報機関だったが、かれがCIA局員だという事を突き止めるが、彼に密会していたロシア人の顔を判別することはできなかった。
一旦は、アメリカに戻ったネイトだったが、発砲をしてしまい、身分が割れたことで、ロシア潜伏の仕事を降ろされることになる。 しかしいきなりの転属に、今までの密告者との安全が気になったネイトは、引き継ぎのためにヨーロッパに潜入、後任者との引継ぎを行う事になる。
そしてドミニカはネイトに接近、二人の諜報戦が開始されるが、出会ったことで2人は惹かれあっていってしまうのだった…
なかなかの長編作品でした。 スパイになっていく、されていく経緯というのはこういうもんかもしれませんね。
監督はフランシス・ローレンス、近作は 「ハンガー・ゲーム FINAL」2作品 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/MYBLOG/yblog.html?fid=0&m=lc&sk=0&sv=%A5%CF%A5%F3%A5%AC%A1%BC%A1%A6%A5%B2%A1%BC%A5%E0+FINAL と 「2」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12958617.html ですが、さらに前の作品も観ています。
主演はジェニファー・ローレンス、出演作は、「パッセンジャー」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14823825.html ですが、監督とは上記作品で組んでいますね。
そしてネイト役はジョエル・エドガートン、近作は 「ラビング 愛という名前のふたり」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14784640.html でしたが、差別に耐える夫婦役でしたね。
そしてシャーロット・ランプリング、「ベロニカとの記憶」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15379304.html 「さざなみ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14422607.html とちょっとぐっと来る怖い役でしたが、今作も形は違えど怖い役でした。
物語は、一人の優秀な女スパイができていくお話ですね。 もともと彼女は血筋なのか、こういう能力に長けていたんでしょう。 叔父はその辺りを見抜き、彼女の大怪我から巧妙に誘い込んでいきます。 はじめから仕掛けていたんではないかという気もするほどの大怪我で、バレリーナとしては再起不能となってしまうんですね。
そしてどんどん後戻りができない状況になっていくドミニカ、しかし彼女はいつもやはり見張られていて、もしもの時に冷酷な暗殺者がいつもいるんですね。
しかし勿論アメリカも馬鹿じゃないんで、逆に彼女を取り込もうとするんですね。 その辺りの引き合いがなかなか面白いですね。
そして今作は、やはり話題になっている彼女の脱ぎっぷり、いろんな作品でも彼女の体当たりの演技は定評がありますが、今作はさらに拷問シーンもあります。 まあそういった意味でもいろんな彼女の姿、美しさも見れることでしょう。
しかし、暗く陰湿な部分も多く、そのため長い作品なので、見終わった後の疲労感も大きかった。 続編はあるんでしょうか?