2016年作品、エリオット・レスター監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演。
建設現場の現場監督ローマン・メルニック（アーノルド・シュワルツェネッガー）の妻ナディヤ（ダニエル・シェリック）と身重の娘オレーナ（Tammy Tsai ）は、数か月ぶりにオハイオ州コロンバスに帰ることになっていた。 同僚からも信頼されているローマンは、同僚からは今日は早く帰って、明日は会社に来るなと粋な配慮をされる。 もちろん彼はそれに合わせて、ばっちり段取りはつけてあった。
クリスマスが近く、家はその飾りつけをしてあり、ローマンは待ちきれず、空港に花束を持って迎えに行く。 しかし、妻と娘が乗っているはずのAX112便は到着する様子はなく、ローマンは別室に案内される。
そこで空港の管理会社から聞かされたのは、家族が乗った飛行機が空中で衝突事故を起こしたというものだった。 飛行機の残骸が残る、生存者のない事故現場を訪れたローマンは、ボランティアを装い、妻と娘の遺体を探す。 そこで彼は見覚えのあるネックレスを発見してしまう。 それは娘が付けていたものだった。 そして頭上の木に引っ掛かっている身重の娘を見つけてしまうのだった。 彼女を抱きかかえて声にならない悲しみに暮れる。
その日の管制官の担当は、ヤコブ”ジェイク”ボナノス(スクート・マクネイリー)だった。 ちょうどたまたまその時、電話回線のチェックが入り、５分ほどある回線が不通になってしまう。 同じタイミングで同僚が席を外したのだった。
ボナノスは、ナディヤたちの乗ったAX112便に、降下指示を行った。 だが、ちょうど同じタイミングでDH616便も降下していた。 通信不通に気を取られていた彼は、二機の機影が同じ高度に迫っていることを知ったのは、もう衝突の寸前だった。 そしてレーダーから２期の機影が消える。
たいへんな事態を引き起こしてしまった。 ボナノスはすぐにつれて行かれ、このことで外部に対する発言をしてはいけないと釘を刺されるが、彼自身、自分のしてしまったことの重大さにただ泣きくれるのみだった。
そして１年が過ぎて行った…
これは実際にあった“ユーバーリンゲン空中衝突事故”が元になったお話という事です。
監督はエリオット・レスター、「ブリッツ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11471385.html を監督していて、日本公開はそれ以来のようですね。 主演はアーノルド・シュワルツェネッガー、主演の前作は 「マギー」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13891031.html で、ゾンビ映画でしたがドラマ性が高く、父と娘の愛のドラマでした。 そう考えると家族愛を描いた作品を連続して出演になりますね。
そしてボナノス役でスクート・マクネイリー、「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14011774.html に出演していましたが、「FRANK -フランク-」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13404279.html でドン役をしていました。
そして彼の妻役でマギー・グレイス、「９６時間」シリーズ https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/MYBLOG/yblog.html?m=lc&sv=96%BB%FE%B4%D6&sk=0 でキム役をしています。
物語は全編、真っ暗なお話の展開になります。 管制官とは？ あんなにあっさりと事故を引き起こしてしまうものなのか？ そもそも空中衝突なんて事態が起こってしまうのか？ 起きてしまえばほぼ全員絶望な事態を引き起こしますし、責任重大な役どころですが、そんなにあっけないものなのかと強く先ず感じますね。
そして思うのは、企業防衛ですね。 空の安全性は、確率から言ったら大変低いものと言われます。 車における交通事故の比ではないですが、一旦起これば生存はほぼありえない。
だからこそ、すぐに保障問題になって行きますが、主人公のローマンは、たった一人航空会社との補償問題に合意しないんですね。 何に拘っているのか？ 仕事を辞め、仲間から頼まれごとをして暮らしているローマン、彼はやはりある目的を持って動いているんですね。
それは決して知らされない真相、そして事故を起こした人物の消息でした。
今作ではボナノスの息子が可愛いんですよね。 まだ父が起こした重大事故のことがあまりよくわかっていないし、親思いの良い少年です。
大いなる悲劇が起こりそうな予感、そしてラストは意外な終わり方です。 しかし一度起こった大きな悲劇はもう取り返しがつきませんね。
ただ妻と娘を待っていた
