anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

パルコ フィクション

2002年作品、矢口史靖(第1話&第2話&第4話)、鈴木卓爾(第3話&第5話)監督、田中要次etc出演。

『パルコ誕生』
不法投棄されたゴミにボウフラがわいて、それがやがて蚊になり、コンビニの誘蛾灯で死に、徹くん(小島大輝)の飼っている鯉の餌になって、しかし親の都合で引っ越すことになった徹くんがその鯉を川に逃がしたところ、老人(相馬剛三)がそれを釣って食べて骨を喉につまらせ転倒、診察を受けた病院で偶然ある会社の役員(田中要次)が自分のレントゲン写真と老人のそれを重ねたらPARCOの文字が浮かび上がった。 それがパルコの名前の誕生秘話だ。

『入社試験』
パルコの面接試験に臨んだ花子(真野きりな)は、帰り際、面接官(福田勝洋)に一通の封筒を渡される。 「この封筒を最後まで開けなかったら、合格ですよ」。 果たして、それをうっちゃっていた彼女は、見事、採用が決定する。 ところがそれから数日後、封筒を開けた彼 女は、好奇心からその中に書いてあった指示通りに行動してみるも、なんとPARCOの看板のRに首を突っ込み抜けなくなってしまうのであった。

『はるこ』
テレビでパルコのCMが流れる度に自分が呼ばれていると勘違いする祖母・はるこ(進藤幸)を心配した孫娘のイズミ(村上東奈)は、おばあちゃん救済のため、CMの打ち切りか店名の変更を進言しに、まぶだちのムラチュー(高橋健太)と上京する。果たして、ムラチューの意外な活躍によりPARCOはPIRCOとなり、一件落着となるのであった。

『バーゲン』
今日からパルコはグランバザール。 しかし、店員の鈴子(猫田直)は目をつけていたワンピースが次々と売れていくのが気懸かりでならない。 そこで彼女は人目を盗んでそれを隠し、夜中、こっそり取りに戻るのだが、警備員の大須荒川良々)から逃れようとしてビルの隙間に挟ま ってしまう。 「もうダメだ」。 死を覚悟したその時、彼女はくしゃみの勢いで脱出に成功する。

『見上げてごらん』
上を見るとクラッとしてしまう、世にも稀なスカイ・スクレーパー症候群に悩まされるパルコの店員・美都子(唯野未歩子)。 ある日、警備員の大須から食事に誘われた彼女は、彼が予約したレストランの入口が高い階段の上だったことを詰って大喧嘩。いつの間にか昇っていた階段から足を滑らせて、大須と一緒に転落してしまう。
だがそのお陰で、骨折した大須はしばらく彼女より目線の下の車椅子生活を送ることになり、彼女自身も少しだけ病気を克服することが出来るのであった。

『ポップコーンサンバ』
シネクイントの劇場スタッフが、リズムを取り踊る。

「サバイバルファミリー」公開という事で、矢口監督が参加した初期の作品を。 矢口監督担当は1、2、4話という事ですが、シュールな笑いを目指した短編集となっています。
題名はおそらくタランティーノの 「パルプ・フィクション」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14411719.html から取ったんでしょうが、この作品PARCOがキーワードというか、これを入れなければいけないという縛りというか、取り決めがあるんですね。 そこはもちろん全面協力のもとでしょうが、名前を変えるとお話はなかなか思い切ったお話でした。
監督はデパートを舞台として使っていいという事で、逆に面白いと思ったそうですが、デパートのセットを組む以前に自由に使えるというのは、面白いと思えること自体、頭が柔らかいですね。
PARCOは、私にとっては、吉祥寺のイメージなんですね。 これができるまでは、そこには古い映画館が3軒確かありました(2軒だったか?)。 そこが再開発されて、PARCOができたんですね。 何かおしゃれなビルができて、私なんかは違和感があり、横の入り口から入ると、綺麗なお姉サンたちが怖い顔をしてキャッチしてくるんですね。
ウォーターボーイズ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9008952.html と「スイングガールズ」の間に公開になった作品、小規模公開だったので初めて見ましたが、監督のエッセンスが詰まった粋な小品集でした。

イメージ 1
“PARCO”の名前はこうしてついた?

イメージ 2
入社試験で

イメージ 3
開けてはいけない封筒をたどっていくと

イメージ 4
どうしても欲しいワンピース

イメージ 5
めでたく骨折(^^)

イメージ 6