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新宿スワンII

2017年作品、園子音監督、綾野剛主演。

南秀吉(山田孝之)の死から1年。 そして仲の良かった洋介(久保田悠来)も歌舞伎町から姿を消していた。 ここ歌舞伎町を仕切るスカウト会社・バーストのスカウトマン、白鳥龍彦(綾野剛)は、エース格となり、顔はけっこう売れ有名な存在になっていた。
ある夜、彼はマユミ(広瀬アリス)と出会い、助けを求められる。 ヤミ金からの借金返済に追われるマユミに、龍彦は涼子ママ(山田優)の店・ムーランルージュを紹介する。
その頃、ハーレムとの合併によりスカウトマンの数が倍増したバーストでは、スカウトする女の取り合いが起こっており、社内の雰囲気は最悪だった。 業を煮やした社長の山城(豊原功補)はシマを拡大するため、横浜に進出することを決断する。
その任務を横浜出身の関(深水元基)と、龍彦に命じる。 嫌がる龍彦だったが、突然新宿から姿を消した洋介が横浜にいるという話を聞き、歌舞伎町にしばしの別れを告げることにする。 
山城が関と龍彦を送り込んだのは、全日本酒販連合会の会長・住友 (椎名桔平)が横浜に大規模店舗を出店するという情報をつかみ、勝算ありと踏んだからだった。
しかし横浜には、ヤクザや警察と裏で繋がる武闘派スカウト会社・ウィザードを率いる滝マサキ (浅野忠信)によって支配された、難攻不落の 「タキ王国」 があった。
渋谷パラサイツの悪友・森長 (上地雄輔)とともに、さっそく横浜でのスカウトをはじめた龍彦だったが、突如現れた横浜ウィザードの尖兵・ハネマン (中野裕太)、モリケン (北村昭博)、キルビル (梶原ひかり)らに襲われたうえ、タキの息のかかった刑事・砂子 (笹野高史)に逮捕されてしまう。
この機に乗じて新宿進出を企むタキは、バーストのケツモチである紋舞会会長・天野修繕 (吉田鋼太郎)に接近、ウィザードの新宿でのケツモチを願い出る。 天野から手を引かれたバースト。 危機に陥った山城は、龍彦たちを破門にし、事態の収拾を計ろうとする。
釈放早々、破門とウィザード新宿侵攻の知らせを聞いた龍彦は驚くが、関は 「これ以上の揉め事はない。むしろ好都合だ」 とほくそ笑む。 ハネマンらはムーランルージュに忍び込み無残になまでに破壊、休店に追い込む。 着々と歌舞伎町に勢力を広げていくウィザードだった・・・

1作目 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13108719.html は1年半前でしたね。  園子音監督が珍しく原作物に取り組んだ作品でしたが、その監督の匂いをあまり感じさせないバイオレンス、でもあっさりした印象を受けました。 作品自体は面白いのですが、園監督ファンにはちょっと物足りない印象を受けたことも事実でした。
監督自身も、原作物の監督はしないとも言ったと伝わってきていましたが。
さて今作は、1作目を見ている人や、この原作ファンに対しては、ただ面白い、秀作のバイオレンスアクションになっていると思います。 龍彦のキャラも原作未読の私も頭の中に定着し、今作では関のふるさと横浜が半分舞台となり、そこに幼馴染みで一緒に悪をしていた滝との因縁話もあり、大変ドラマとしても面白かった。
ただ、園監督はどうなんだろうなあ? と見ながらちょいちょい考えましたし、見終った後も監督の話が聞きたいと思いました。
当初この続編が公開となった時、監督は誰になったのか? と思ったくらいで、逆に続投に驚いたくらいです。 しかし今作も監督をすることに関して園監督は、あまり発言を聞いたことが無い。
やはり今作も監督臭がほとんどしない、見やすい面白い作品になっていました。
園監督論になってしまいますが、この 「新宿スワン」 シリーズは、コンセプトがはっきりしているし、歌舞伎町のスカウトの世界が個性的な視点で描かれていますね。ヤクザでもない、ホストでもない、独特な、しかし武闘派な存在。 でも基本スカウトで仕事はまじめなんで、薬はご法度、ただ中にはそのルールを踏み外す人間も出てくるところが、裏社会とのつながりが切れないところなんでしょう。
園監督が苦手という人は、逆に面白く見れる作品、私は却ってコテコテの園ワールドを見たいと思いますが。

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真虎と関

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横浜に行くことになった龍彦

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彼女と出会う

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逆に歌舞伎町を攻めてきた滝のウィザード

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そして滝との戦い

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