anttiorbの映画、映像の世界

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アイガー・サンクション

1975年作品、クリント・イーストウッド監督、主演。

2度までもアイガーの岩壁に挑み、2度とも失敗している経験を持つジョナサン・ヘムロック(クリント・イーストウッド)は、今は登山家を断念し、山小屋ふうの家に住んで絵の教師として静かに暮していた。
彼はかつて、抜群に腕のたつプロの殺し屋として国際的に活躍した男だった。 そして美術マニアとしても知られ、稼いだ金の殆どを名画蒐集につぎ込んでいた。
だがかなりのコレクションが完成した現在、危ない橋を渡って金を稼ぐ必要がなくなり、殺し屋稼業からも足を洗っていた。
そんな彼のもとにCIAのチーフ “ドラゴン”(セイヤー・デイヴィッド)の使者・ポープ (グレゴリー・ウォルコット)が訪れ、“制裁” を依頼した。 足を洗った彼を、今一度仕事に引戻すために、ドラゴンはヘムロックがいやといえない餌を用意していた。
彼が所持しているピッサロの政府発行の保証書を手に入れんがために、ヘムロックはその依頼をひきうけた。
スイスのチューリッヒで、目標の殺し屋を難なく始末したヘムロックは、3万ドルの小切手と、彼がピッサロの正当な所持者であることを証明する米国国税局の書類を手にした。
だがその帰途、飛行機のなかで魅惑的なスチュワーデスジェマイマ(ヴォネッタ・マッギー)に心を許し一夜を楽しんだが、目をさましたときは既に小切手と証書は消えていた。 彼女はドラゴンが派遣したCIAの女諜報員だったのだ。 
ドラゴンの思惑どおり、報酬をふいにしたヘムロックは再びオフィスに戻ってきた。 そして第二の殺人をひきうけることになった。 目標の名前や人相は一切不明、唯一分かっているのは、その男が近々アイガーに挑戦する国際登山チームの一員であり、片足が不自由だということだけだった・・・

イーストウッド監督、主演の初期の作品ですね。 今作で彼の役どころは、登山家で、教師、そして実は元殺し屋と、あらゆる限りの役割の男を演じています。
本人が欲張って脚本を書いたのかと思いましたが、れっきとしたトレヴェニアンの原作の同名小説があるんですね。
物語は、気楽な教師をしているヘムロックのところへ、明らかに嫌っている男が現れるんですね。 そして足を洗ったはずの黒い世界の仕事を依頼されます。
嫌がるヘムロックですが、暗いところでしか活動できないドラゴンの、狡猾な頼み方に渋々引き受けるんですが、これがどんどん尾ひれがついて行きます。
ここまでは殺し屋という側面が大きい展開なんですが、このあと急に登山ものになっていくんですね。 もちろん引き受けた仕事の一貫で登山をするんですが、彼の気持ちの中で登山家としての野心が動き始めるところでもあります。
ただ、映画としては、ここでちょっと矛先が変わってしまう感じを受け、ちょっと見る側に軽い混乱を感じましたが。
懐かしい顔のジョージ・ケネディがこの後登場してきますし、謎の女性ジョージも登場します。ジョージ役はブレンダ・ヴィーナスと言う女優さんですが、なかなか面白い存在でした。
まあ、サスペンスと、登山ものと両方楽しめる作品と言えるんでしょうねえ。

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危ない仕事から足を洗っていたヘムロック

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しかし気軽に引き受けた殺しの仕事のあと知り合ったCA

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そしてまた次の仕事の時、旧知のベンと再会

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謎の女ジョージ

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そしてアイガーに挑戦

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