anttiorbの映画、映像の世界

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ヒア アフター


フランス人のジャーナリスト・マリー(セシル・ドゥ・フランス)は恋人のディレクター・ディディエ(ティエリー・ヌーヴィック)と、東南アジアのリゾートへ遊びに来ていた。
一人、土産を買うため街に出たマリーは、突然襲ってくる津波に巻き込まれた。 大分流され心肺停止となった彼女、もうだめかと思ったが地元に男性達に助けられ、何とか息を吹き返し、一命を取りとめる。 その時、死ぬかもしれない水中で、彼女は臨死体験をしていた。
救出された後フランスに帰国したマリーは、早速TVの仕事に復帰するのだったが、しかし以前のように仕事が出来ない。
悲劇の後遺症であると考えたディディエは番組を休むよう促し、以前から興味があった執筆活動を薦めた。
ロンドンに住む双子の兄弟・マーカス(フランキー・マクラレン)とジェイソン(ジョージ・マクラレン)。 彼らの母親・ジャッキー(リンゼイ・マーシャル)は飲酒、そしてヘロイン中毒だった。 そのため福祉施設のスタッフが定期的に様子を見に来ている。 その時は何とか母が普通の生活をしている体裁を二人が必死に整えるのだった。 彼らはこんな母親を愛しているのだった。
あい変わらず薬を止められず家に帰って来ない母親の誕生日プレゼントのため、双子は写真館で自分たちの写真を撮影し母に贈る。 そんな子供達に喜び、今度こそやり直すと誓う母。
しかしある日、双子の一人にヘロイン中毒を治す薬を薬局に買いに行くように頼む。出かけたのはジェイソンだった。 喜んだ子供は急ぎ足で買いに行くが、薬局で数人の年上の子供たちにちょっかいを掛けられ、薬を取り戻し逃げる途中、交通事故に合ってしまうのだった。
一人残されたマーカスは悲しみ、心を塞ぐようになってしまう。 その後母は更生施設へ、子供は児童施設へ向かった。
小さい頃の病気のせいで霊能力を身につけたジョージ(マット・デイモン)は、その力で本を執筆したり、TVに出演したりと金を稼いできた。 それを薦めたのが兄のビリー(ジェイ・モーア)である。 しかし死の世界を覗くことに疲れたジョージは一切の活動をやめ、工場に勤めながら静かに暮らしている。
しかし兄はそんな弟の能力を勿体ないと感じ、人助けをしろと言い続ける。
手に触れると相手の過去の経験や死人との関係性が見え、交信も出来てしまうジョージはその能力のせいで恋愛もまともに出来ず苦しんでいた・・・

このクリント・イーストウッド作品、は全く知りませんでした。 それもそのはず、この作品が日本公開になったのは2011年2月19日だったんですね。 そしてあの東日本大震災、3月14日で公開中止になってしまったんですね。
もちろん約1か月公開はしていましたが、とてもこの作品を語ろうとはその後思う人は日本人では少なかったでしょう。 それだけ冒頭の津波のシーンは、生々しく辛い映像でした。
物語は3つのパートで構成されています。 津波によって一度は死んだと思われたマリー、蘇生こそしましたが、何か今までとは違う感覚を持ってしまった彼女。 また、相手の手に触れるだけで、いろんな映像が見えてしまうジョージ、実は彼も小さいころ臨死体験を味わっていたんですね。
そして双子の少年の一人マーカス、彼は兄が事故で亡くなり心を閉ざしてしまうんですが、彼は必死に霊能者を探し始めます。 しかし彼が訪ねた霊能者は誰もが胡散臭いんですね。
マリー役のセシル・ドゥ・フランスは、「少年と自転車」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13265700.html に出演。 少年を気遣う美しい女性役を演じています。
3つの物語は最後交わっていき、そしてそれぞれがやっと心の落ち着き先を見つけていくところは、薄暗い映像構成の中で、何かホッとする展開でした。
スピルバーグ製作総指揮という事ですが、イーストウッド色が極端に薄い作品でしたね。

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津波から逃げるマリー

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手に触れるとすべてが見えてしまうジョージ

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薬物中毒の母がいる双子の兄弟

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ジョージは兄から再び霊視をしろと言われるが

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そしてマリーと出会う

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