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地下水道

1957年作品、アンジェイ・ワイダ監督、タデウシュ・ヤンチャル主演。

1944年九月末、爆撃と戦火で廃墟化したワルシャワの街。 過去数年つづけられてきたパルチザン部隊による地下運動も悲惨な最終段階に達した。 ザドラ(ヴィンチスワフ・グリンスキー)の率いるパルチザン中隊もドイツ軍に囲まれ、もはや死を待つばかり。
70名いた部隊もいまは43名に減っていた。 隊を率いるザドラ、副官のモンドルイ(エミール・カレヴィッチ)、彼は若い兵士を鍛える役目だった。 連絡将校のハリンカ(ベレーザ・ベレソフスキー)、記録係のクーラ、コラブ(タデウシュ・ヤンチャル)は学生でオシャレだった。 長身のスムクウイは武器に長けていた。
そして芸術家でピアノが上手いミハウ(ヴラデク・シェイバル)、彼はなぜかこの軍についてきていた。 実は彼は家族を家に残してきていて、この隊にいれば電話を使えると思っていたからだった。
ドイツ軍の攻撃を、もう一回まともに喰えば、隊は全滅してしまう。 ザドラは覚悟を決めていたが、なんとか一人でも多くの人間を救おうという気でいた。
スムクウイは、顔なじみの女性にあった。 母親はどうかと聞くとその女は、母は死に彼女も片足を失っていた。 しかし彼女は気丈にも「かすり傷よ」と言うのだった。 彼は最後まで戦う静かな闘志を、漲らせるのだった。
かろうじて屋根があり、裕福な家族が住んでいたらしいところを見つけ、隊はここでひと先ず体制を整えることにした。ミハウはそこにあったピアノを弾くが、隊長に電話を貸してもらう。
奇跡的に家族と話すことができたが、電話は途中で切れてしまった。 彼は手榴弾を懐に隠し、いざという時には自爆する覚悟みたいであった。
コラブと親密なデイジーテレサ・イゼウスカ)は、地下水道を通ってここに戻ってきた。 しかしその時ドイツ軍の攻撃が開始され、コラブは果敢に戦車の攻撃を止めに行ったとき、大怪我を追ってしまう。 モンドルイに助けられたコラブだが、ザドラはここを捨て、地下水道に皆を逃がすのであった…

アンジェイ・ワイダ監督作品を見るのは初めて、監督2作目で、3つある初期代表作の一つです。 舞台は、第2次大戦下のポーランド。 監督自身、大戦中はレジスタンス活動をしていたそうで、その体験を生かした戦争映画になっています。
ドイツ軍に追い込まれたポーランドパルチザン部隊、もう軍隊の体を成しておらず、民兵がほとんど。 だから寄せ集めで、何とかドイツに一泡吹かせようとする意志のみで動いている集団です。
しかし残された43名も、ドイツ軍の度重なる襲撃で、さらに数が減っていく中、何とか生存、脱出をかけて、地下水道に逃げ込んでいくまでのところを書きました。
主要キャストは、ヴィンチスワフ・グリンスキー、エミール・カレヴィッチ、ヴラデク・シェイバル、タデウシュ・ヤンチャル、テレサ・イゼウスカというポーランド人?達ですが、終戦から10年足らずで、まだ戦火の後が結構あったのではないでしょうか?
半分に減った地下に逃げ込んだ小隊員たちですが、地上で少なからずあった戦意はもはやなく、なんとか脱出したいという気持ちだけになっていき、逸れたり、力尽きたりしてどんどん散り散りになっていくんですね。
ただその中で、小隊長のザドラだけは、最低限の戦意を持っているんですが、それがラストの悲劇を引き起こしてしまうんですね。
何人の人間が地上に戻れるのか?戦争の惨さ、非情さ、悲しさを表したこの作品ですが、先日観た「ソハの地下水道http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13505273.html のような救いの全くない、よりリアルな作品でした。

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最後の抵抗をみるパルチザン部隊

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傷を負ったコラブ、彼を助けるデイジー

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地下に逃げる部隊員

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出口を求めて

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2人は出口にたどり着いたのか?

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