anttiorbの映画、映像の世界

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犬に名前をつける日

2015年作品、山田あかね監督、小林聡美主演。

久野かなみ(小林聡美)は、愛犬のゴールデンレトリーバーのナツとの生活をしていた。 犬は人間のパートナー、それは大昔からそうだった。 しかし、彼女はナツをを重い病気で亡くしてしまう。
生きる気力が無くなったかなみだったが、テレビディレクターの大先輩の映画監督・渋谷昶子を訪ねて行く。 彼女は老人ホームに入っていたが、彼女の作品は、1963年 「挑戦」が代表作になっており、大松監督の“東洋の魔女”と言われた女子バレーボール日本代表を撮った作品で評価を受けた監督だった。
彼女は渋谷に対し、動物のことを勉強するために海外に行って学んで来ようと思っていると打ち明けるが、そんなことをしたらただ時間だけ経って、気がついたらおばあちゃんになってしまう。そして、渋谷に映画を撮ってみたら?と言われ、励まされる。
そこで彼女は、今まで避けて行かなかったところ、千葉県動物愛護センターに足を運ぶのだった。 彼女は、犬の命をテーマにした映画を撮ろうと思ったのだった。
そこでは、飼い主のいない犬と猫は、一定期間保護され、飼い主や引き取り手がみつからなければ殺処分される。 そこで彼女は、いまの飼い主のいない動物の、今の国の在り方、法律の現実を目のあたりにするのだった。
千葉県を中心に、愛護センターに持ち込まれた犬や猫の里親探しをする団体“ちばわん”と言う団体に彼女は接触をした。 そこで彼女はこのセンターから、動物を引き取り、何とか新しい飼い主を見つけるまで、一時的に動物を預かる団体員と知り合うのであった。
さらに彼女は広島に飛ぶ。“犬猫みなしご救援隊”というところに向かった彼女は、そこで衝撃な活動をしている人たちに出会うのだった…

今までペットに対するいろんな問題の作品を観てきましたし、テレビでもそんなペットをただ可愛いとかというだけでなく、根本的な問題点を指摘している番組もチェックして、記事にも書いてきました。
だからこの作品の予告編を見たとき、最優先で見に行こうと決めていました。
うちにも、コザクラインコが3羽います。 私も息子も働いていますので、満足な環境とは言えませんが、そこは協力し合いながら、頑張って面倒を見ていますし、逆に癒される事もしょっちゅうです。 小さくても家族ですからね。
しかし 飼い主を失ったペットたちはどうなるんでしょうか? さらに飼い主から捨てられたペットたちはどうなるんでしょうか?
この作品では、さらに震災で、心ならずも飼い主から引き離されたペットたち、動物たちも実際の映像が撮られています。 どうしようもない憤り、あまりにも可哀そうな取り残された動物たちの映像を見るのは、強烈に心が締め付けられます。 でもこれは見なければ、しっかり心に刻まなければ、そんな気持ちにどんどんなって行きます。
そしてこの作品では、悪質なブリーダーを“犬猫みなしご救援隊”http://www.minashigo.jp/ の代表の中谷百里さんは、繁殖屋と呼んでいます。 その実態にも触れられていますし、そもそもペットを“買う”という需要があるから、そこには悪徳な人間も 群がってくるとまで言い切るんですね。
この作品は、ただ可愛いペットを映したものではなく、人間と動物との共生の本当の姿を扱った尊い作品だと思います。 ぜひ多くの人に見てほしい作品でした。

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愛犬を失い、ちょっと立ち止まってしまった久野

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“ちばわん”という団体の方たちと知り合う

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“犬猫みなしご救援隊”の活動

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自ら保護犬と接するかなみ

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彼女を励ます元夫の前田勇佑

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そして二人はそれぞれ保護犬を飼うことに

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