anttiorbの映画、映像の世界

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レイルウェイ 運命の旅路


エリック・ローマクス(コリン・ファース)は第2次大戦で生き残った元兵士の集いに参加しているが、いつもたった一人で何も話さず坐っているだけだった。 しかし彼が唯一嬉しそうに話すことがあった。 それは妻のパトリシア(ニコール・キッドマン)との出会いだった。
鉄道で移動しようとしてた彼は、細かい乗継をして目的地に向かっていた。飛び乗った列車も、直ぐに乗り換えをする列車だったが、坐った席の向かいの女性に一目ぼれしてしまった。
話も合う、彼女は別れをした後で今は独り身ということだった。 後ろ髪を引きずって列車を降りたが、彼は彼女の目的地を聞いていたので、その地点で待つことにした。
予定通り彼女と会ったローマスクは、直ぐに彼女との恋愛を実らせることができた。
しかし二人の生活の中で、彼は大きな闇を抱えていることをパトリシアは気がついたのだった。
それは第二次世界大戦中に日本軍捕虜となったときの苦しみだった。
イギリス軍は東南アジア戦線で敗北をし、降伏して捕虜となった。 そして彼らに与えられたことは、タイとビルマを結ぶ泰緬鉄道の建設に従事する作業をすることだった。 タイとビルマの間をつなぐ鉄道とは、一大事業だった。
しかし世界の大規模な鉄道事業は、どの事業も安い労働力、植民地の民は、不味し傷みを酷使して敷かれていた。 そのためイギリスは この事業を困難と判断して手を付けなかったというのだった。
しかし日本軍は、戦争捕虜を使ってこれを成し遂げようと考えたのだった。
エリック・ローマクス(ジェレミー・アーヴァイン)の所属する部隊は、運のいいことにその過酷な労働の最前線には送られなかった。 しかし、エリックは何とか戦争の役に立ちたいと思う中で、彼はある目標を持った。 それはラジオを作ることだった。
作業の合間に足りない部品をかき集め、なんとかヨーロッパの本国の放送を受信することができた。 そして今の戦況が、連合国軍に有利な展開になり、さらに日本軍も劣勢になっていることもわかった。
しかしある日それがバレてしまい、永瀬隆(石田淡朗)率いる日本兵に、彼を始め4人が拘束された。 そしてなぜかエリックだけがいつまでも拘束されてしまうのだった…

これは劇場で見たかった候補作品でした。 遠出なんで断念したんですが、3人のキャストの組み合わせはなかなか珍しいですね。
鉄道という視点から、ロードムービーかな? なんて思っていましたが、さに非ずなかなかの戦争作品でした。 大島渚監督の「戦場のメリークリスマス」に近い作品ですね。
導入部からは、なかなかどこで真田広之が出てくるんだろうという展開でしたし、一体日本軍では誰が生き残るのか? 上官で真田広之が出てくるのか? と思い観ていくと、もう彼はすっかり初老の役が似合うような演出をされているんですね。
私の中ではいつまでもアクション俳優という位置づけでしたから(^^)
日本人の私にはギリギリまで、ちょっと違和感というか、陰湿に感じました。 確かに、日本軍の中では、捕虜に対して、過酷な使役をさせていたという例があるのかもしれませんし、トラウマになっているからかもしれませんが、全くの仕返しを記憶を遡ってするというのが、陰湿極まりなく見えてしまいました。
水に流せとは決して言えない加害者側の永瀬ですが、あまりにも彼側に同情してしまいました。 私ならお国は違うが、焼夷弾を落とし、原爆を落とした罪は償わないのか? あれこそ最悪の戦争犯罪じゃないのか? と言い返したくなりました。
最後はあういう結末ですが、無理に美談にもって行かなくてもという気がどうしても残ってしまう作品でした。

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運命の出会いから結ばれるふたり

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しかし彼はあるトラウマを引きずっていた

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それは第2次大戦中の事だった

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そして彼が向かった先は

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そして彼が会った男に

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