anttiorbの映画、映像の世界

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トイレのピエタ

2015年作品、松永大司監督、野田洋二郎主演。

窓拭きのバイトで日々を暮らす園田宏(野田洋次郎)、今日は新人と一緒での作業だった。 しかし新人君はリフトでいきなり倒れてしまった。
しばらく休憩していたが、園田は風が強いことにして今日の作業は止めようと言う。 そして機材を片付けようとした時彼が倒れてしまった。 病院で検査を受ける園田。 結果は来週出ると言われる。
別の日に、窓を別の後輩と拭いていると、窓が開きある女性が話しかけてきた。 それは美術大学の同級生で、付き合っていた女性・さつき(市川沙椰)だった。 彼女は個展を開くと言い、出来れば来てほしいと言う。 行けたら行くと言う園田だが、彼が訪ねた時彼女はいなかった。
そして電話をして来週の火曜日に会ってほしいと言う。
園田がさつきを連れて行ったのは病院だった。 どうしてと言う彼女に、誰か身内の人を連れて来いと言われたので、彼女を姉ということで、付き合わせたのだった。 しかし、自分の個展に対する感想がそっけなかった園田に腹を立て、彼女は帰ってしまう。
その時、若い女の声がロビーに轟く。「制服破れたんですけど、弁償してもらえますか」と女子高生の真衣(杉咲花)がサラリーマンに因縁を付けていたのだ。 園田は、彼女に1000円を渡し、妹になって一緒に来てほしいと言う。
医師(古舘寛治)から彼は衝撃の話をされる。 検査結果は、胃の悪性腫瘍。 このまま何もしないと3カ月くらいの命だという。 突然の余命宣告に呆然とする園田に真衣は明るく声をかける。
「今から一緒に死んじゃおうか」バイクの後ろに真衣を乗せスピードを上げるが、そのまま死んでしまうことなど宏にはできなかった。
そして園田は抗がん剤による治療を開始するのだが…

手塚治虫原案のこの作品、闘病記という作品なんですが、RADWIMPSラッドウィンプス)のボーカル・野田洋二郎を主演に据えての作品でした。
俳優としては初出演ということですが、なかなかいい味を出していました。演技としてよりも自然さが感じられるとともに、ぼそっと言う感じのセリフが意外に響いてくるんですね。
そして、相手役の女子高校生・真衣役に杉咲花、彼女は子役時代からしっかりした演技を見せているんで、安定していますし、17歳になり 、事情のある高校生の葛藤、彼女なりに捨て鉢になりそうになっている生活をよくあらわせています。
この園田と言う青年は、実は絵を捨てて、もう正直死んでしまったと言う感じでただ惰性で生きているんですよね。 しかし自分の本当の死を突き付けられて、初めて何かに気がつき始めるんです。
松永監督は、ドキュメンタリー作品は今まで撮っていたようですが、しっかりとしたドラマ作品は初監督です。
脇にも、リリー・フランキー、宮澤りえ、岩松了、MEGUMI、大竹しのぶ、ぴりっとした演技を見せてくれます。
ラストの怒涛の部分は、なかなかの迫力ですし、“生きてる”という実感を味わわせてくれますね。 良い作品ですね。

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余命3か月、その時出会った女子高生

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美大時代の彼女

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病院で出会った横田

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真衣も辛い生活を送っている

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息子の拓人君が入院している母

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