anttiorbの映画、映像の世界

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レナードの朝

 
1930年代、雪の降る町で遊んでいる3人の少年たち。 その中の一人の少年が、ベンチにナイフで落書きをしている “レナード” そう彫っていた。 しかしこの時何か手の自由が思うようにならなかった。 
彼は絵が描くのが好きだった。 いつものように学校へ行き、歴史の授業を受けているときにも、彼の手が言うことを効かなくなった。 異常を感じた教師がレナードの家に連絡をした。 その日からレナードは学校を休んだ。 いうことが効かない右手、そして時が流れた。
1969年、ブロンクス。 慢性神経病患者専門のベインブリッジ病院に赴任してきたマルコム・セイヤー(ロビン・ウィリアムズ)は、無口で風変わりな男だった。 彼はこの病院の神経科の分析医に応募してきたのだった。 今までの病院ではミミズを扱っていて、人間を診たことは無かった。 それも5年間も。 臨床の経験者を求めているのであきらめかけた時、呼び止められ採用が決まった。
ただ人間を扱うことに緊張していただけではなく、ここでの入院患者は重度の患者ばかりだった。 怒るもの、騒ぐもの、何から何までに驚いていた。 窓は鉄格子でガラスは頑丈だった。 
もちろん彼は人付き合いも苦手だった。 家に帰っても相手は植物だった。 文献を読みながら研究する時間が大好きだったのだ。 でも患者に対する態度は真剣で、彼らが話すことも動くこともできない状態を憂いていた。 
ルーシー(アリス・ドラモンド)という患者を診察しているときだった。 彼女がメガネを握っていることから、どうしてかけていたメガネを手に持っているかということから、反射行動ができることを発見した。 そして訓練によって患者たちに生気を取り戻すことに成功し、その熱意は治療をあきらめかけていた看護婦のエレノア(ジュリー・カブナー)の心をさえ動かしていった。
そんなセイヤーの患者の中でも最も重症なのがレナード・ロウ(ロバート・デ・ニーロ)だった。 彼は11歳の時発病し、30年前にこの病院に入院して以来、意識だけはあるものの半昏睡状態で寝たきりの生活なのである。
何とか彼を救おうとしたセイヤーはまだ公式に認められていないパーキンソン氏病患者用のLドーパを使ってレナードの機能回復を試みる。 しかし危険のない上限を投与してもなかなか効き目は現れることは無かった。 しかし当直に日の彼は、その上限を超えて投与するのだった。 次の日の朝、レナードがベッドにいない。 あわてて、娯楽室に行くとなんとレナードはそこにいた。 30年ぶりにレナードの目覚めだったのだ…
 
これは実話をベースにしたフィクションになっています。 そのベースがデ・ニーロ扮するレナードの部分と言われています。
多くの役を演じ分けれるデ・ニーロですが、この役は大変だったでしょう。  しかし見事な演技でしたね。
感動の目覚めから、レナードの人生は一変します。 彼はまだ11歳のままなんですが、失われた30年を取り戻そうと、だんだん急ピッチになっていくところは痛々しくもあり、仕方のないことですね。 そして彼が恋をするところはいじらしいのです。 それをデ・ニーロが演じるのがリアルですね。
けっきょくラストは思い通りにいかないのですが、彼の恋、失われながらが叶うところは涙を禁じえませんでした。
パーキンソン病はいまだに全容解明されていない病ですが、いつの日か完治する病気になってほしいですし、それこそ医学の大目標でしょう。

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医師としては変わり者のセイヤー

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目覚めたレナード、歓びは計り知れない

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そして彼は恋までするのだった

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しかし彼の体は

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再び眠りに着こうとしていくのだった

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