anttiorbの映画、映像の世界

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死ぬまでにしたい10のこと

2003年作品、イザベル・コイシェ監督、サラ・ポーリー主演。
 
雨に打たれるアン(サラ・ポーリー)、ずっとこうしていたい気持ちになるなんて。 シャツに染み込む雨を感じる。 裸足で雨を感じる。 それが今の私。
清掃の仕事をしている23歳のアンは、夫のドン(スコット・スピードマン)と、二人の娘とトレーラーハウスで暮らす主婦。 授業が終わった大学の掃除で、終わるともう外は暗くなっている。 
同僚のローリー (アマンダ・プラマー)はダイエット中毒。 禁煙と節食を同時にできないと言っている。 それならば禁煙を取りそうな女性だ。 人を見ると体型をすぐ観てしまう。 そして自分の体形を気にしてしまうそうなのだ。
母(デボラ・ハリー)はパン工場で働いていて、アンが迎えに行っている。 しかし失業中のドンの事をすぐに愚痴りだす。 帰るともうドンはベッドに入って寝るところだったが、すぐに起きて冷たい体と言う。 しかし二人は愛し合っている。
次の日ドンが子供たちの朝ごはんの世話をしていると、遅れてアンが起きてきた。 ドンが仕事が見つかりそうと言うが、慌ただしい朝だ。 3人が出て行ったあと家事をしだすと、アンは突然の腹痛に倒れる。 
すぐに病院に行くアンだが、病院では検査で長時間待たされ、母に連絡して欲しいと言うが病院はなかなかやってくれない。 彼女は最後になってしまったのだが、トンプソン医師(ジュリアン・リッチングス)は慎重に診断し、慎重に話を聞く。 
彼は家族背景を聞いているのだった。 そして彼は最後に言うのだった。 「両方の卵巣に腫瘍がある、あなたは若すぎるので、進行が速すぎて手遅れだ。 あと2、3か月の余命だ。」 
トンプソンは誰もいない待合室で静かに言うのだった。 アンはこのことをしばらくは自分だけの秘密にしようと思った。 そして夜更けのコーヒーショップで今までの人生を振り返りつつ、死ぬまでにしたいこと10項目のリストを作り、さっそくそれを実行していくことにしたのだった・・・
 
アンは23歳なんです。 17歳で長女を生み、19歳で次女を生み、まだまだ幼い子供たちと愛する夫を残して逝かなければならない彼女は、強い行動をとりますね。 
あれだけはっきりと余命を言われると、じゃあその間に何をしなければならないと思えるんでしょうか? 
彼女が考えた10の事は、彼女の本音が入っているところが意地らしいんです。
この後、コインランドリーで、コーヒーショップにいた男リー(マーク・ラファロ)と知り合うんですが、彼の事を10の中に入れるところなんて、17歳で子供を産むことになってしまった彼女の、やり残したほかの恋を、残された期間でやってみたいと思う、ある意味純粋なところかもしれません。
余命告知からしばらくは淡々と流れていく時間ですが、いつしか彼女の体は弱っていき、そして悲しみに覆われていく物語ですが、最後のメッセージのところは悲しみ一杯になりました。 
人間終りが決まってしまうとどうなるんだろうと言うことを考えさせられた、いずれくる人生の終りを感じた作品でした。


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冷たい体と言われる

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ダイエット中毒の同僚と

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この男と出会う

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ローリーを呼んで家族と


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彼女やっておきたいこと

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