1976年作品、ジョン・G・アヴィルドセン監督、シルヴェスター・スタローン主演。
フィラデルフィアはサウスサイドのスラム。 そこに賞金稼ぎボクサー(プライズ・ファイター)としてヤクザな生活をしているロッキー(シルヴェスター・スタローン)がいた。 4回戦ボーイのロッキーは、今日もラフファイトぶりで勝利をおさめるが、控室でもらったファイトマネーは、勝っても手取りで40ドル、これでは生活もできやしない。
そして彼は借金の取り立て屋を副業?でしたいるのだった。 しかし根っからの悪党になれないロッキー、本当なら借金を返せない輩には制裁を加えないとならないが、有り金を貰うと簡単に開放してしまう。
しかしある日ジムのロッカーに行くと、もうそこは別の人間が使っていた。そして彼の荷物はズタ袋に入れられ放置されていた。 トレーナーのミッキー(バージェス・メレディス)に説明を求めると「お前のようなガムシャラなファイトぶりではゼニにならん」と言われ、さらにこの仕打ちを抗議すると、「素質はあるのにこれといった努力もしないお前は屑だ!」と怒鳴られ、ジムをほうり出されてしまう。 ミッキーは取りたて屋に身を落としてしまったロッキーに我慢ができなかったのだった。
酒場でポーリーと飲み交うロッキー。 ポーリーはロッキーの妹への好意に感謝する。
そんなある日、建国200年祭のイベントの一環として開催される世界ヘビー級タイトルマッチで、世界チャンピオンであるアポロ・クリード(カール・ウェザー)の対戦相手が負傷してしまう。別の候補者を探そうとするが、みんなもう別の予定が入っていて、あまりにも時間がない。 プロモーター達が頭を抱えていると、アポロがある案を出す。
「全くの無名選手と戦うというのはどうだ?」 無名選手にアメリカン・ドリームを体現させることで世間の話題を集め、自身の懐の深さを知らしめようという算段である。
その頃、ロッキーは感謝祭の日に、何とかエイドリアンを初めてのデートに誘うことができた。 体が弱く家からは仕事以外で出ない彼女だったが、何とか口説き落とし、無人のスケートリンクを短時間借りて会話を交わす。 そこでロッキーの人となりに初めて触れた彼女は、その夜初めて彼の部屋に行き、一夜を明かすのだった。
数日後、人生最大のチャンスが訪れた。アポロは、ロッキーが「イタリアの種馬(Italian Stallion)」というユニークなニックネームをもつというだけの理由で、対戦相手に指名してくるのだった。ロッキーは両者の実力の差が歴然としていることや、自分がサウスポーであることから申し出を断るが、人気獲得のためにも何とかして試合を開催したいアポロは、半ば強制的に試合の開催を決定する。
そしてロッキーの戦いは始まった。 元ハードパンチャーとして鳴らしたポーリーが、かつてのジムの老トレーナーのミッキーが各々彼の協力を申し出てくる。
自分を追い出したミッキーに始めは激しく抵抗するロッキーだったが、彼の闘志に火がつくと、試合を受けロッキーの周りも一丸となっていくのだが…
久しぶりに観ましたね。 もちろん年末公開の「クリード チャンプを継ぐ男」を見るために、過去作を一気見するためです(^^)
公開当時見た時は自分もガキだったので、ドラマシーンではなく、トレーニングシーンや試合のシーンばかりしか目が行ってませんでした。 しかし歳をとった今見ると、それ以上にドラマシーンに見入ってしまいますね。
そして当時無名で、やっとハリウッドに上ってきたシルヴェスター・スタローンの人生とかぶってきますね。 この話は、言うまでもなく「モハメド・アリVSチャック・ウエプナー」戦がベースにあるんですが、脚本が評価を受けたことを逆手に取り主役を勝ち取り、B級扱いからどんどん拡大し大ヒットに、それも全世界でヒットをしましたね。
これを見た後テーマ曲が頭から離れない、ジョギングをするとどんどんスピードが上がり、最後はガッツポーズをする、なんて男性が多かったでしょう。
作品をじっくり見ていると、ロッキーの優しさ、そしてポーリー、ミッキーそしてエイドリアンの人間味も強烈に入りこんでくるんですね。 この作品で「アメリカン・ドリーム」という言葉を知った人も多いでしょうし、勇気づけられた人も多いと思います。
結構味わい深い感動作だと改めて思いました。
ジムを追い出されるロッキー
エイドリアンの兄ポーリー
なんと世界挑戦の話が来る
そして本気の挑戦が始まる
試合のゴングが