anttiorbの映画、映像の世界

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ゴールデンボーイ

 
1984年、ホロコーストの授業を熱心に聴く、スポーツ万能で成績優秀な高校生トッド・ボウデン(ブラッド・レンフロ)。 放課後図書館で熱心にさらに調べている。 トッドがバスに乗っていると、初老の男が乗り込んできた。 
トッドは何か引っかかるものを感じた。 
そしてひと月後、その男の家を突きとめた。 外に新聞が落ちていたので、思い切ってドアをノックした。 訝しげに出てくる男。 そしてトッドは 「話がある、ベルゲン・ベルゼン、1943年1月から6月まで、アウシュビッツ、’43年6月から’44年6月まで、その後パティンへ、そして消息不明に。 しかし’65年に西ベルリンで目撃」 このことを警察に行っても良いというトッド。 
あなたはクルト・ドゥサンダー(イアン・マッケラン)と言うトッド、アーサー・デンカーと名乗る男はとうとう中にトッドを入れた。  話をはぐらかそうとするアーサーだが、彼は警察に電話をするのを止めた。 そしてしらを切ろうとするアーサーにトッドは指紋があるという。 
望みはなんだと言うと、トッドは話が聞きたいという。 学校が教えない真実の話を。 そして有無を言わさず証拠は別のところにあり、自分に何かあったらそれが明るみに出るとまで言うのだった。 すでにアーサーはトッドに逆らえなくなってしまった。 
たびたびアーサーの家に行き、当時の話を聞く。 ナチス戦犯クルト・ドゥサンダーとしての彼の話にトッドは興奮を抑えきれなくなっていた。 それも収容所の惨状を淡々と聞く姿は何か恐ろしいものがあった。 そして話す方のアーサーもだんだん熱が入っていくのだった…
 
地味な設定の作品ですが、これが意外と渋く面白い作品でした。 よく見ると、スティーヴン・キング原作なんですね。 
ある成績優秀の少年が、ふと聞いたナチスのしでかした戦争犯罪。  しかしそれは学校では表面的なことしか教えない。 しかし彼はもっと根幹が知りたくなり、その嗅覚が世間から隠れてひっそりと生きていたナチスの残党を見つけるという、何ともありえない設定でした。 
しかし実際に消えたナチスの残党が多いと言われていますし、その残党たちがどこかに隠れて鍵十字復活を目指しているという都市伝説もあるくらいですから、なまじっかありえない話でもないのでは? 
二人の関係は主従が二転三転しますが、ラストはちょっと恐怖を感じる作りになっていました。 
主演のブラッド・レンフロは夭折していてちょっと残念ですが、結構イケメンだったので生きていてそのまま育っていれば、良い役がもらえたのではという感じでしたね。 イアン・マッケランはこの後大作 「ロード・オブ・ザ・リング」 で一躍顔が全世界的に売れましたが、こういう渋い役もびしっとできますね。 
結構ブラックな作品でした。


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かれはある日ナチの残党の男を見つけ、家まで行ってしまう


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制服を着ると昔に戻ってしまうアーサー

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始めは恍けとおそうとするが、次第に二人は通じ合っていくのだが…

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しかし…


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