小家電メーカー 「木村電器」 の木村宗佑社長(小野武彦)が足早にある部屋に向かっている。 その部屋は、やる気が感じられない3人の男が居眠りをしていた。 窓際社員、小林(濱田岳)、太田(川合正悟)、長井(川島潤哉)だ。 いきなりポスターを張る。 近く開催されるロボット博での企業広告だ。 流行の二足歩行ロボット開発の期限はあと1週間だ。
多少歩くところまで来ているという小林。 それを聞いて立ち去る社長。 ひょんなことからスイッチが入り歩き始めるロボットだが、窓を突き破って落ちてしまった。 データの入ったパソコンも一緒に落ちてしまいバックアップは取っていない。
一方、老人会で余興に出ている男・73歳の鈴木重光(五十嵐信次郎)、娘夫婦が見に来たが、腰を痛め病院に連れて行かれる。 でも特に異常はなかった。 逆にそろそろボケに注意するよう言われ、ちょっと腹が立った重光だった。
重光は一人暮らし、ある日新聞を見ているとチラシが目に入った。 年齢不問で身長168センチの男を探しているという、さらに日当3万円。 いったんは馬鹿らしいと思った重光だが、老人会で居場所が無いことを感じ結局募集会場に行ってみた。 ほとんど若い男しかいない会場で、変な面接をやっていた。 面接官はそうあの3人だった。 彼らは開発を諦め、安易な方法をとろうとしているらしい。
応募者にロボットのふりをさせて、一応着ぐるみショーの面接と称している。 その場ではある男が合格をしたが、いざロボットに入れてみると、その男は鉄アレルギーだった。 そして重光のところに電話があった。 ニュー潮風の誕生だった…
どちらかと言えば歌手としての方が私にはなじみがありますが、枯れた演技というより、生き生きとした演技をこの作品では見せていますね。
ダメ開発員の3人を引きずり回し、贅沢し放題の中で、家族にも何とか引っ張りだこの自分を見せるところなんかは、ちょっとさびしい一人暮らしの悲哀を感じさせるところですね。
そしてロボットオタクの女子大生役で、吉高百合子が登場します。 この作品での彼女の活かし方も絶妙でした。
2足歩行ロボットは、近年どんどん進歩しているようです。 おそらく近い将来は、ハンデキャップを追った人への応用で、社会生活の助けになる可能性も高いですね。 車を運転させ、高齢者や、事故回避の一種の自動運転も目指していると聞いています。 この作品ではいかさまを面白おかしく取り上げていますが、途中から真剣に作り始めるところなんかは大きな夢を抱かせるシーンでした。
ハートフルなロボットもどき作品でしたね。
開発中のロボットが窓から…
一人暮らしの老人・重光
あるオーディションで
人気ロボットに
でも中身は