anttiorbの映画、映像の世界

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隣人13号

2004年作品、井上靖雄監督、中村獅童小栗旬出演。

荒野の中にたった一つ小屋がある。 その小屋の中で苦痛に蠢く男。 顔には傷があり生々しい。
<ある小学校で陰湿ないじめがあった。 ある日の午後、赤井は仲間に十三を床に押さえつけさせ、顔の上で硫酸のビンのフタを開けた。 もがく十三の脚が赤井を蹴る。 そのはずみで、赤井の手のビンから硫酸がこぼれ、十三の顔が焼けるジュッという音。 上がる悲鳴、赤井と仲間たちはそのまま逃げる…。>
その小屋にひとりの男が現れた。 その瞬間、苦痛に蠢いていた男の顔の傷がなくなった。
村崎十三(小栗旬)の住んでいるアパートの上の階にある家族が引っ越してきた。 それは、成長した赤井(新井浩文)の家族だった。 妻・のぞみ(吉村由美)と息子の勇気と3人で越してきたが、用心棒のように元族の時の舎弟の死神(松本実)がついている。
十三は新しい職場に就職した。 そこには赤井がいた。 相変わらず後輩の関(石井智也)をいびり抜いている。 すぐに建築会社の現場に行くが、何をしていいかわからない十三は早速赤井に嫌がらせをされる。
資材をぶつけられ足を負傷する十三。 トイレに入っていると赤井にドアを押さえられ出れなくなる。 しかしその時、そのドアを蹴り上げ赤井が吹っ飛んだ。 そして中から出てきた男は服装は一緒だが見知らぬ顔だった。
でもそれは一瞬で、すぐに十三に変わった。 一体その男とは・・・

原作は全3巻のコミックスでしたね。 私はこれは読みました。 結構ゾクゾク感で面白かったですが、途中雑誌が廃刊となり、ネットで続けられコミックスになりました。井上三太原作のホラー作品ですね。
十三を小栗旬、13号を中村獅童というある種の2重人格でしが、内面の復讐鬼は顔かたち、性格も変わって分裂して出てきてしまうところが面白いですね。 この当時から中村獅童の役って狂気の役がはまっていたんですね。
だいぶ前に読んだ原作なので、ほとんど細かいところは覚えていませんが、映画にすることで、だいぶ原作をカットしてあるようですね。 
ただ憎むべき存在の赤井に対して、十三自身はあまり恨みを持っていない設定になっています。 いわゆるその強烈な復讐心が独立して13号を作り出してそれを全て持って行っているんですね。 逆にそれはもう十三がコントロールできない存在であり、もう怪物化しているのがとくにわかる物語でした。
ただちょっとラストが今ひとつ弱かったのが残念でした。 もっと赤井って徹底したワルだったような、そういう設定の方がと思った、もうひとつの作品でした。

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さいころにいじめに遭った十三

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新しい職場にその赤井がいた

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そして別人格の13号が現れる

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そして暴走していく13号

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さらに独立した存在に

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