一緒に仕事をしているチャング(クォック=デュン・グェン)と二人で客を待っていると、ひとりの男が来た。 しかし人相の悪い男二人がぴったりと見張っている。 そしておもむろに切り上げ金を払った男は、駅で銃殺されてしまった。
しかしマルセスはチャングにこう言う 「ちゃんと金はもらったしな。面倒だから店じまいだ。」 また夜に来て夜行列車が着く頃に仕事をする二人だった。
マルセルはうらぶれていた。 パン屋でほとんど万引きに近く、パンをくすねたり、彼が来ると八百屋は店を閉めたりと、彼は嫌われていた。
しかし妻のアルレッティ(カティ・オウティネン)は誰もが感心する良妻だった。 金銭感覚もしっかりしており、家事もこなし、夕食前には少し飲んできたらと金まで渡してくれる。 しかし彼女は病んでいたのだった。
夕食を作っていた時、腹を抑えてうずくまってしまった。 しかし決してマルセスには言わなかった。
そんな時にコンテナーの中からアフリカの密航者の一団が見つかった。 その中の一人の少年イドリッサ(フロンダン・ミゲル)は、隙を見て逃げ出したのだった。
銃で撃とうとする警官を止めたのは、モネ警視(ジャン=ピエール・ダルッサン)だった。 そんなマルセルとイドリッサは橋のたもとで会うのだった。
マルセルは彼を警察に引き渡すのか、と思いきや、彼は警察にとぼけたことを言い、あとで食べ物と金を置いておくのだった。 しかしその夜帰ると妻が顔面蒼白で倒れていた。 妻の病状は?イドリッサの運命は?・・・
マルセルは元芸術家という設定らしいですが、そういう背景がわかるとちょっと投げやりな彼の生活がわかる気がしますね。
しかしそれを必死で支える妻のアルレッティ役のカティ・オウティネンの好演が光ります。 また彼女だけでなく、一人になり必死にイドリッサをかばうマルセルに皆がいろいろな形で助け始めるところは感動的でしたね。
そしてラストはダブルで驚きの設定でした。 地味な作品ですが、心温まるハッピーエンドのいい作品でしたね。
夫・マルセルを支えるアルレッティ 黒人の子供を見なかったか?
健気に家のことを手伝う、イドリッサ
この子を何とかしてあげていマルセル
アルレッティの病気を気遣う友人たちだがだんだん痩せていく彼女
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